2016年8月7日日曜日

(3010)スーチーの軌跡 大統領の上④ 確実な政権移行へ戦略

 8月7日の朝日より。ミャンマー軍事政権が首都ネピドーに建設した国会議事堂は、NLDのシンボルカラーだいだい色の上着姿の新人議員でごった返した。昨年の総選挙に基づく新国会が召集された。憲法の条文を一時凍結しようとするNLDの試みも動き出していた。2月8日、大統領を選出する権限のある上下両院合同の連邦院が招集された。NLD所属の議長は「大統領選出手続きを3月17日に始める」と宣言。1か月以上先に設定したのは、その前に「凍結法案」の審議時間を確保するため。同時に「NLD政権」への確実な移行を考えた戦略でもあった。NLDが本気で「スーチー大統領」を目指していたのだ。テインセイン大統領の立法府権限は任期満了まで続く。結局法案は作られなかった。背景に 想定外ともいえる政権側の強い反発があった(続く)。

2 件のコメント:

  1. 新政権樹立の裏面史として、大変に面白い。テインセイン元大統領も、やりましたな。ネピドーは立派な首都に。
    K.A.

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  2. K.A.さん
    テインセイン大統領は軍人にしては傑物、民主化を進めるふりをして、最後は憲法で軍政側有利の状況を作り出した。彼への評価はもう少したってからまとめたい。なおネピドーは軍政側政商が作り出した伏魔殿。清潔感がない・・・と思うが。

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