(2010年6月30日)
いま私は「ビルマ仏教徒民主化蜂起の背景と弾圧の記録(軍事政権下の非暴力抵抗)」(世界人権問題叢書71)という題名の書籍を読んでいる。編訳者は守屋友江、解説者は根本敬、明石書店発行、257頁、2625円。これは2007年秋の通称「サフラン革命」と呼ばれているビルマ僧侶による大規模デモに関し、その背景などを説明し、その後の軍政による弾圧の記録を集めたものである。本書は3部に分かれており、第1部は、2007年民主化蜂起の記録で、弾圧の実態などが詳述されており、第2部は1988年民主化蜂起と「覆鉢」の開始の記録であり、多くの証言が記載されている。第3部は拘束されている僧侶名などの資料編。たまたま時を同じくして映画「ビルマVJ」(755)が封切されたが、この映画も僧侶によるデモの情景が映し出されており、その各シーンと重ねて本書を読むと理解が進む。(続く)