2013年11月30日土曜日

(2027)スーチー氏訪中を調整・中国

  11月30日の朝日新聞より。中国の楊駐ミャンマー大使が29日、野党・国民民主連盟党首のスーチー氏が訪中を検討していることを明らかにした。国民の人気が高く、次期大統領への意欲を示すスーチー氏と良好な関係を築き、同国への影響力確保を図る狙いとみられる。楊氏はスーチー氏を「内外で尊敬されている政治家で、国民への影響力は大きい」とし、訪中について、「双方にとって都合の良い時期を見出そうとしている」と語った。軍事政権時代に欧米が制裁を強め、日本も援助を抑制した一方、中國は支援を拡大して影響力を強めた。だが、2011年の民政移管で発足したテインセイン政権は、民主的な改革を進めて欧米や日本との関係改善に成功。中國との結びつきは相対的に弱まったとみられる(以上)。中国の支援でミャンマー庶民は潤ったか?

2013年11月29日金曜日

(2026)ミャンマー新聞メールマガジン(~11月25日)

  ◆ノルウェー政府ら5億米ドル援助 ミャンマー観光立国へ8か年計画、◆三菱商事グループ ミャンマーに搾油機設置、◆欧州委員会、ミャンマーに人道支援金1800万ユーロ援助、◆日本で高層ビル研修14年1月、ミャンマー技術者代表団、◆外資参入激化、ミャンマーホテル市場 シンガポール系が最多、◆韓国ロッテ「ペプシコーラ」 ミャンマー現地生産へ、地元企業と合弁、◆黒岩神奈川県知事、大統領と会談、環境対策支援へ、◆勝俣経団連副会長ミャンマーインフラ投資に意欲示す、◆イタリアン・タイの開発権廃止へ ダウェイ経済特区、◆チャウピュー自動気象観測システム新設 日本政府無償資金協力、◆ラジオ・テレビ局 オーストラリア放送協会と覚書締結、◆シンガポール最大手エンジニアリングSTE社 現法設立、◆外国人従業員の雇用制度 発表。

2013年11月28日木曜日

(2025)読了212冊目:「全解説・ミャンマー経済」

 副題は「実力とリスクを見抜く」。みずほ総合研究所編著、2013年2月・日本経済新聞出版社発行、251頁、2200円+税。目次は、1)展開…経済開放の地政学、2)衝撃…米国の制裁緩和の狙い、3)実力…ミャンマー経済の光と影、4)思惑…取り込み狙う周辺国、5)教訓…経済開放先行者ベトナムの蹉跌、6)未来…ラストフロンティアか未開の荒れ地か、7)戦略…巻き返しを図る日本政府、8)進出…動き始めた日本企業、9)日本はミャンマーにどう向き合うべきか。執筆者は同社のアジア調査部長他5人。オバマ大統領訪問で、名実ともに世界経済へ復帰となったミャンマー、しかし、いまだ未知数の分野も多い。この書籍は、ミャンマーの政治、経済、産業などを、図表を多く使って多角的に解析しており、特に、ベトナムと対比しながらの解説はわかりやすい。

2013年11月27日水曜日

(2024)読了211冊目:「ミャンマー経済で儲ける5つの真実」

  副題は「市場・資源・人材」、小原祥嵩著、2013年9月・幻冬舎発行、186頁、780円+税。目次は、1)ミャンマーの歴史を知らずにビジネスは語れない、2)暮らしを知ってこそミャンマーへの理解は深まる、3)ミャンマーが成長市場として期待される理由、4)中国に代わるミャンマー経済の強み、5)新聞ではわからないミャンマー経済の未来。ミャンマー人の人件費は中国の5分の1、彼らは親日的であり、まじめで勤勉、日本語学習者も多く、平均年齢27歳(日本は45歳)と抜群に若い。ミャンマーは、本来の消費市場としての期待も熱い。民主化に舵を切り、米欧からの経済制裁も解除されたいま、この国は手つかずのビジネス資源の宝庫だ。現地コンサルタントが実地で掴んだ有望なビジネスジャンルからいろいろなリスクまで本音の情報を易しく伝えてくれる。

2013年11月26日火曜日

(2023)ミャンマー新聞メールマガジン(~11月20日)

  ◆韓国のソウル乳業協同組合、ミャンマー酪農振興へ覚書締結、◆英保険最大手プルデンシャル、ミャンマーに駐在事務所開設へ、◆仏電機大手シュナイダーエレクトリック、ミャンマー省エネ化計画、◆クリントン元米大統領ミャンマー訪問、◆京都商工会議所、12月にミャンマービジネスセミナー開催、◆欧州委員会、ミャンマーへ毎年9千万ユーロ支援へ、◆経団連ミャンマー訪問、三菱商事小林社長ら60名が投資会談、◆サッカーU23ミャンマー代表堺で強化合宿、◆ライターヤー工業団地賃上げ要求デモ 給料引き上げで合意、◆国内線全空港民営化へ 航空管理局、◆キャノン直販店「キャノンイメージスクエア」ネピドーに開設、◆ミャンマー系シンガポール最大手FMI社バガンに五つ星ホテル新設、◆LG電子 新型冷暖房機発売、最新マルチV搭載。

2013年11月25日月曜日

(2022)ミャンマー成長へ連携 Nikkei Asian Review 創刊セミナー

 11月23日の日経電子版より。副題は「アジア経済のエンジンに、日本企業にも商機」。日経新聞社は22日、アジアの経済情報を発信する新たな英語媒体「Nikkei Asian Review」の創刊記念セミナーをヤンゴンで開催。特別基調講演では国家計画・経済開発副大臣が「電力不足の解消、通信・金融、労働集約型産業の進出」を期待すると述べた。商工会議所会頭は、「計画中の3工業団地のうち、ティラワ工業団地の役割に期待する」と表明。ミャンマーは、13年度のGDPは6.8%に達する見込み。パネル討論では国際協力銀行の前田氏が、「ミャンマーの地政学的重要性、交通インフラ整備が重要」と言及。大統領の経済アドバイザーは、「ダウエー経済特区の重要性」を述べ、三菱商事の森山氏は「耐久消費財や住宅など消費市場の拡大の重要性」を説明。

2013年11月24日日曜日

(2021)読了210冊目:「インパール」

  高木俊郎著、1968年8月・文芸春秋発行、302頁、480円、著者は従軍記者であり、インパール作戦に関しては、本書のほかに、「抗命」、「戦死」、「全滅」、「憤死」など 全部で5冊出版している。この「インパール」では、第33師団(師団長:柳田中将)に焦点を当て、インパール作戦の愚かさを丹念に調べて記録している。例えば、インパール攻略作戦で苦戦が続いている最中、第15軍司令官の牟田口中将は、柳田師団長を解任し、極めて無礼な態度で呼びつけた。この一事を見ても、日本軍の敗戦は明らかであった。制空権を失い、補給線を軽視した 杜撰な作戦により、歴史的敗北を喫し、日本陸軍瓦解の発端となった。特に若い兵士たちは、何もわからぬまま、戦死し、病死し、自爆した。彼らは無謀な指揮官の犠牲者であるという 真実を追求したドキュメント。

2013年11月23日土曜日

(2020)法務省による難民問題論点整理案

  11月22日の全難連情報より。法務省による難民問題に関する検討のための論点整理案(要旨)。①難民認定申請が急増する中、真に庇護すべき者を迅速に難民認定できるよう、迫害理由に当たらない事情を申し出る案件や、同じ事情を繰り返し主張する案件の処理方策について、難民認定申請中の者の法的地位の在り方も含め検討。②本国情勢等に鑑み、人道上の配慮から在留を認めるという処分の在り方について、その後の本国情勢の改善等により、同配慮を要しなくなった場合の対応も含め検討。③現在、難民認定申請者のうち、生活困窮者に対しては、国の事業で生活費等の支援が行われ、また、弁護士を含む支援団体による支援が行われているが、申請者が増加するといずれも支援困難となる。難民認定申請中の者への支援の在り方の検討。

2013年11月22日金曜日

(2019)三菱商事などミャンマーで大型発電 1兆円規模

  11月22日の日経電子版より。三菱商事はミャンマー南部のダウェー経済特区で、大型発電所の建設に乗り出す。タイ企業と共同出資し、最大で原子力発電所7基分に相当する出力計700万キロワットの火力発電所を建設・運営する。総事業費は1兆円規模に膨らむ可能性がある。ダウェーではミャンマー・タイ両国政府が世界有数の臨海工業地帯の開発を計画、日本企業が主導する大型インフラの整備は、ミャンマーの産業集積に向けた大きな一歩になりそうだ。合弁会社は2014年にも設立して着工、最初の発電設備は15年中の運転開始を目指す。700万キロワットの場合、2・3割を天然ガス、残りを石炭火力とする方向。400万キロワットをタイへ売電し、残る300万キロワットをダウエー特区内に供給し投資を回収。三菱商事はティラワ特区でも参画中。

2013年11月21日木曜日

(2018) 読了209冊目:「母・道なき道を手探りで」

 モゥモゥ(インヤー)著、土橋泰子訳、ビルマ叢書文学編4、なお「母」の副題は「何ものにも変え難し」。主人公から生まれた男女5人の子供たちの、それぞれ違った生き方と、それを温かく見つめる母の愛との物語、母は子供からの報恩を期待せず、ひたすら子供たちのために自己犠牲を明るく続ける。子供たちは母の死の直前、それぞれのやり方で母の恩に応えた。また、故郷への愛着と、故郷を離れての生活などを深く考えさせる作品。次の「道なき道を手探りで」では、大学を出た若き女主人公が、恋愛時代の夢と、所帯を持った後の暮らしの厳しさを中心に、周辺庶民の日常を丹念に描いている。女主人公は、世の中の厳しさの中、手探りで目標に近づくよう努力するが、共稼ぎの安給料ではいかんともしがたい。特に 自分たちの住宅を得るのに右往左往する。

2013年11月20日水曜日

(2017)ミャンマーの郵便局網、日本企業に活用促す 総務省が仲介

  11月19日の日経電子版より。総務省は、日本型の郵便システムの輸出でミャンマーと合意しており、来年度に具体的な協力を始める予定。事業の提案内容は、小包を使った通信教育や通信販売、郵便局の店頭を使った物販や決算代行などを想定している。19日から1か月間募り、総務省が集約してミャンマー側に伝える。実現性が高いと判断した案件は、当該企業がミャンマー当局に直接、提案や説明ができる機会を設ける。総務省は、日本郵便と組み、国際的に評価の高い日本型の郵便システムを東南アジア諸国に輸出する取り組みを始めている。その第1弾がミャンマーで、本年5月に進藤総務相が同国の担当大臣と協力に合意し、具体的な協議を始めている。ミャンマー国内の郵便局数は約1400局、大半が都市やの中心部にあり 利便性は高い。

2013年11月19日火曜日

(2016)ミャンマー進出、熱狂と混沌、中國の「次」争う

  11月19日の日経電子版より。ミャンマーが熱狂と混沌に包まれている。福島県の婦人服製造・小売り大手「ハニーズ」が低価格パンツで攻勢をかけている。1本あたり2千円以下で販売する専門店「パンツワールド」を横浜や大阪など7か所で開店。ミンガラドンで立ち上げた工場は、日本国内で販売する衣料品の1割弱を供給しており、近く第2工場の準備を急ぐ。スポーツ手袋の「ナイガイ」(香川県)は、今夏バゴーで稼働させた新工場が好調なため、14年以降の増産投資を検討。ロート製薬も今夏スキンケア商品の包装工場を稼働した。ジェトロ・ヤンゴン事務所では、年初からの訪問者は約6千人で前年比4割増。パートナー争奪戦も熱を帯びる。商談会には積水化学工業、資源リサイクルのDOWAエコシステム、タクシー最大手の 第一交通産業などが参加。

2013年11月18日月曜日

(2015)政治犯69人に恩赦

  11月16日の朝日より。ミャンマーのテインセイン大統領は15日、政治犯69人に恩赦を与えた。今回釈放される中には、2002年にクーデター未遂容疑で逮捕された故ネウイン元大統領の2人の孫や、少数民族武装組織のメンバーらが含まれているという。民主的な改革を進めるテインセイン氏は年末までに、全政治犯を釈放すると明言しており、政治犯支援団体によると、これで投獄されたままの政治犯は残り60~70人になったという(以上)。なお時事通信によれば、大統領府は釈放について「(政治犯が)国家の博愛と慈悲を理解し、国家建設に寄与できるよう釈放を認めるものだ」と強調。またTBSは、「大統領は今後、さらに政治犯を釈放することで、自ら進める改革をアピールし、国際社会から改革への、さらなる後押しを引き出したい考えのようだ」と説明。

2013年11月17日日曜日

(2014) 読了208冊目:「マヌサーリー」

  ミンテインカ著、高橋ゆり訳、2004年8月・てらいんく発行、246頁、1714円+税。目次は、1、宮廷工芸家の贈り物、2、ナンウエイ中尉と切断手首の不思議、3、大学生チョーカイン、4、私と金銅合金の小壺、5、マヌサーリーのマヌサーリー、6、私とマヌサーリー、7、不思議な原稿の終章。主人公は平凡な骨董品屋を開業、ビルマ王朝最後の王、ティーボー王が作らせた金銅合金の小壺の履歴から話が始まる。この小壺を持っていると、手首の切断などいろいろな災害が降りかかるが、話は2600年前に遡る。この長い間、生き延びてきたマヌサリーが、美しい容貌と、ずば抜けた知能を持って今の世の中に現れ、霊界の真実を語りだす。主人公が人づてに集めた原稿をまとめたものが この本であると言う。何とも不可思議な ミャンマー型幻想空間の物語である。

2013年11月16日土曜日

(2013)ミャンマー新聞メールマガジン(~11月15日)

  ◆タクシー大手第一交通産業ミャンマー参入へ、◆千代田化工、建設レンタルオフィス事業合弁で、◆ノルウェー政府、ミャンマー漁業資源調査支援、◆ミャンマーインフラ展示会2013、11月26日から開催、◆神奈川県知事トップセールス、中小企業進出支援、◆マンダレー市外国人訪問者数10か月で16万人超、◆三菱商事らミャンマー運輸省と3回目の交渉、マンダレー空港入札、◆日本通運、東南アジア発海上ハンガーコンテナサービス開始、◆ヤンゴン駅拡張工事、日本企業2社入札、◆電力料金値上げ、来年度へ先送り ミャンマー議会、◆海上輸送強化へ、港湾開発フォーラム開催、運輸省、◆ゾーティーカガス田来年からタイへ供給開始、◆北九州市、マンダレー市の上下水道技術支援、JICAが6千万円負担、◆日本の電子通関システム採用へ、

2013年11月15日金曜日

(2012)読了207冊目:「それを言うとマウンターヤの言い過ぎだ」

 副題は「ラングーン商売往来」、マウンターヤ著、田辺寿夫訳、1983年11月・新宿書房発行、221頁、1600円。1970年代のビルマの著名作家であった筆者が、52歳の時、ラングーンにおける貧しい労働者たちの姿を描いた作品。団地の中の労働者バラックの様子、その団地のおエライさんたちのくらしの内幕、葬式を出す家でのバクチうち、田舎から都会に出てきた若者、貧困の中から小金を貯めるやつ、若い夫と住む女、子供のことで争う両親、車からパーツをかっぱらう泥棒、夜中に揚げ物を売りに出る若い女、酒のみ、疥癬病み、ごくつぶしなど、庶民のもろもろの暮らしぶりを取り上げている。最後まで、しがない物売り中年男の「べらんめえ口調」が次々と飛び出してくる。今までにない新しい表現方法で、読者を圧倒して来る。訳者の力量にも感心する。

2013年11月14日木曜日

(2011)1400社操業で外資ゼロ、緬最大のマンダレー工業団地

  11月14日のヤフーニュースから。人口125万人のマンダレー市南部のマンダレー工業団地は、1400社が操業するミャンマー最大の集積規模だ。食品加工や、簡素な車両組み立て・補修工場が目立っ。面積は800㌶、人件費はヤンゴンより高く、日給2000~2500チャット(200~250円)。電力不足や用地拡大などが悩みで、日系企業の進出には現実的ではない。1400社の経営者の3割は中国系。この団地の中で、今後日系企業との取引の可能性があるのは、綿糸紡績のCYT社で離職率は1%。マンダレー管区で日系製造業は、鉛筆のトキワのみ。日系企業が得意とする車両・電子部品の輸出加工型企業が進出する利点は乏しい。しかし中国・タイとの国境が近くインド北東部への進出は有望、菱商事がマンダレー空港改良・30年間の運営権を 落札。

2013年11月13日水曜日

(2010)ミャンマー新聞メールマガジン(~11月12日)

  ◆インパール~マンダレー線21日就航ゴールデンミャンマーエアラインズ、◆日本ゴム工業会他ミャンマーゴム協会と覚書締結、◆駿台グループのSATTミャンマー進出、◆シェゴンダイン高架橋今月末竣工へ JFEエンジがミャンマー企業と受注、◆第2回ミャンマー国際繊維・衣料産業展示会11月8日開幕、◆発電所新設15年までに総発電容量3700メガワット超へ 電力省、◆ヤンゴン市長、上水道施設整備の予算明言、JICAが19億円の無償資金協力、◆ミャンマー衣料品輸出、欧州市場に拡大、特恵関税制度再適用、◆川崎商工会議所他経済セミナー開催、◆フレックスジャパン、ハニーズ縫製工場新設、◆日本気象協会、防災セミナー開催、◆空気圧縮機大手アネスト岩田進出、◆ユアマ天然ガス発電所12月稼働、◆ミャンマー産蒸米輸出拡大。

2013年11月12日火曜日

(2009)ある北朝鮮テロリストの軌跡

  11月7日、朝日新聞デジタル版(特派員レポート)より。最近「アウンサン テロリスト カン・ミンチョル」という本が韓国で出版された。カン・ミンチョルは1983年ラングーンで起きた北朝鮮による全斗煥韓国大統領の暗殺未遂事件の実行犯の1人、直後に捕えられ、2008年にミャンマーで獄死した。カンはテロリストには違いないが、南北の厳しい対立の中で、国家の命令で運命を狂わされた犠牲者でもある。著者は羅鐘一氏(元国家安全企画部次長、元駐日大使)はカンとの面会を要請、カンは最初は心を開かなかったが、次第に打ち解けた。事件の3週間前に3人でラングーンに潜入、全大統領が訪れるアウンサン廟に爆弾を仕掛け、閣僚を含む韓国人17人と、4人のミャンマー人が死亡した。しかし、南北両政府ともカンに対して冷たく、カンの一生は翻弄された。

2013年11月11日月曜日

(2008)ミャンマー 衣料品輸出で攻勢 13年度1.6倍ペース

  11月6日の日経新聞より。ミャンマー国家計画経済開発省の発表によると、13年4~7月の縫製品輸出額は約2億4700万ドル(約240億円)で、前年同期に比べて1.6倍に伸びた。前年比4割増となった12年度から勢いを増し、13年度(13年4月~14年3月)では過去最大の10億ドル前後となる公算が大きい。牽引役は日本と韓国向けの輸出だ。地元縫製業大手のスーツスター・ガーメントの工場では、全10ラインがフル稼働、日本のアパレルメーカーからの委託生産が大半を占める。日本企業ではハニーズが第2工場を建設中、ナイガイもバゴーに新工場を稼働した。現地に50か所以上ある韓国縫製工場も増産投資が相次いでいる。人件費は中国の約6分の1、今年は特に 欧州向け輸出の伸びが 期待されており、日本企業と 欧州企業の競争も始まるという。

2013年11月10日日曜日

(2007)物流インフラ整備課題

  11月6日の日経から。ミャンマーの縫製業は、今後の成長に向けて課題を残している。輸出品の大半は海上輸送されるが、隣国のタイなどに比べると、港湾インフラがまだ整っておらず、定期就航している貨物船の数も少ない。ヤンゴンから日本に、コンテナを輸送する際のコストと時間は、タイからの2倍かかるとの試算もある。通関手続きに関する当局の対応も、機動性に欠けているという。外国企業の進出が増えるのに伴い、中國などに比べて、少なかったストライキの発生件数も増加傾向にある。JETROによると2012年以降に、ミャンマー国内では800件以上のストが起き、大半は縫製工場だという。進出企業を受け入れられる工業団地も数が少ないため、工場の賃料も上昇傾向にある。今後政府主導の物流インフラ、工業団地などの整備が急務といえる。(11月9日記入)

(2006)大勢に祝福された85歳の誕生日

  今日11月10日(日曜日)は、私が今年最高に楽しかった一日の一つだろう。私が牛久入管に毎週顔を出し、激励してきたミャンマー人有志を中心に、私を知る人々が次々と顔を出し「おめでとう」と祝ってくれた。ご遠方のところ、大滝さんにも出席していただき、恐縮の限りだ。会場は、津田沼駅そばの銀座アスター賓館、まさに結婚式場のような雰囲気の場所だった。去年までは新宿や渋谷で開催していたが、すっかりおじいちゃんになった私を心配して、皆が私の住まいのそばで開くように仕向けてくれたのだ。料理の合間に、恒例のプライスクイズを開催、ワーワーガヤガヤ多分隣室のお客は迷惑したと思う。引き続きジャンケンによる宝くじ争奪戦、岡田さんが見事な采配を示した。私はビルマの帽子ガンバゥをかぶって ミャンマーの王様気取り。ワッハッハ。(11月10日夜記入)

2013年11月8日金曜日

(2005)ミャンマー新聞メールマガジン(~11月06日)

  ◆パナソニック、ソーラーランタン3千台寄付、◆ヤンゴン技術大学が首位維持、大学ランキング、◆現代自動車新車1500台投入、シェア15%獲得へ、◆ミャンマー語学習アプリ、在日ミャンマー二世・三世へ無償配布、◆日本製品展示会11月9~12日マンダレーで、◆ウナギ養殖、日本と共同研究、漁業連盟、◆あすな会計事務所、現法設立、進出サポートセミナー開催、◆電力需要量9割達成へ、天然ガス、石炭火発新設ラッシュ、◆空港保安設備、14年3月に納入、住商ら企業連合、◆熱気球フライト、マンダレー・インレー地域に許可、◆通信大手、シンガポールテレコム、参入へ、◆ビジネス環境ランキング、ミャンマーは189か国中182位、◆ティラワ特区開発、11月に株式販売へ、◆台湾・ミャンマー商工会議開催、◆輸入食品の表示義務 厳格化へ。

2013年11月7日木曜日

(2004)スーチー氏、改憲の必要性強調

   11月5日の朝日。朝日記者との会見で、スーチー氏は次のように発言した。「現憲法では、外国籍の配偶者や子供がいる人物は、大統領の資格がなく、また、国会議員の4分の1を軍人が占めると規定しており、これらの改正が民主化のカギを握る」。「現在、国会の憲法調査委員会で改憲案をまとめているが、委員長の判断により、年末までとされてきた国会への提出が延期された。2日まで続いた外遊中に決まった」という。同氏は、「どのぐらいしっかりした理由があるのか知らないが、自ら決めた期限を先延ばしすることは好ましくない」と懸念を表明した。およそ2週間にわたった欧州歴訪については、「私の考えを多くの人たちが、分かってくれた」と述べ、改憲に向けて一定の理解が得られたとの考えを示した(以上)。真の民主化が進むか否かまさに正念場だ。

2013年11月6日水曜日

(2003)ミャンマー全土の停戦合意できず

  11月6日の朝日から。ミャンマーのテインセイン大統領が掲げる「全国的停戦協定」を巡り、ミッチーナで開かれていた少数民族武装勢力の代表と、政府の交渉は5日、協定署名への合意に至らず、打ち切られた。次の交渉を12月に行うことを決めたが、テインセイン氏が目指していた、今月中の協定実現は不可能になった。共同声明によると、双方は和平実現のために、全武装組織と政府の間で、全国規模の停戦協定と、自治権拡大などを巡る政治対話が必要だとの認識で一致した。しかし、出席者らによると、少数民族側は、署名の条件として、政治対話の開始や各武装勢力が持つ部隊と政府軍との統合に関する確約を要求。政府側が即座に受け入れず、双方が再度、 政府内少数民族組織間それぞれで、懸案を持ち帰って さらに検討することになったという。

2013年11月5日火曜日

(2002)全土停戦へ交渉始まる 政府と少数民族代表

  11月5日の朝日から。1948年の独立直後から内戦状態にある少数民族武装勢力と政府軍との「全国的停戦協定」を巡る交渉が4日、ミッチーナで始まった。政府側は今月中にも協定署名を実現したい方針で、自治権拡大を求める少数民族側と折り合えるかが焦点だ。政府側からは、国民和解担当のアウンミン大統領府相ら複数の閣僚が出席、少数民族側は統一民族連邦評議会(UNFC、加盟11組織)のナイホンサ事務局長が代表として参加した。大半の武装組織との包括的な和平交渉がミャンマー国内で行われるのは今回が初めてだ。民主化と外資導入による経済成長をを掲げるテインセイン氏にとって、国内の安定は最優先課題の一つだ。政府側は「協定署名後に対話の枠組みを協議したい」と説明。少数民族側は停戦後対話が始まるのか疑念を示す。

2013年11月4日月曜日

(2001)避難民船転覆 60人超が不明 ミャンマー沖

   11月4日の朝日より。民族対立が続くミャンマー西部ラカイン州の州都シットウェ―沖で3日、少数派のイスラム教徒ロヒンギャ族の避難民を乗せた船が転覆し、60人以上が行方不明になった。隣国のバングラッデシュに向かおうとしていたという。現地からの情報によると、シットウェ―近郊の村から3日未明、少なくとも70人を乗せた木製の船が出港、4時間後に沈没した。3人は救助されたという。同州では昨年、ロヒンギャ族と多数派の仏教徒ラカイン族が衝突し、少なくとも192人が死亡、ロヒンギャ族を中心に14万人が避難民となった。最近、海が穏やかになったため、先週だけで約1500人のロヒンギャ族が、周辺国に逃れようと出航したと見積もられている(以上)。天安門突入事件で話題の、新疆ウイグル自治区もイスラム族が多いと聞く。何かきな臭い。

2013年11月3日日曜日

(2000)ワッハッハ 2000回だ 2000回だぜえ!

  笑いが自然とこみあげてくる、我ながらよく頑張った。このブログの第1回目は08年5月20日で、以降、「ビルマ問題・難民問題」などに絞り込み、文字数は365字に限定、連日発信してきた。第1回目を振り返ると、「北京オリンピックの聖火リレーの際、中國に反対するチベット族の黄色い旗が、見事に統一されているのに対し、在日ビルマ反政府グループの旗がばらばらであることを嘆いていた」。次に2011年2月7日の1000回目のブログでは「ビルマ軍政による憲法制定・国民投票・総選挙が終わり、軍政から民政に替ろうとしていた特筆すべき変化の時期」と論じた。3000回(2016年半ば)のブログではどんな内容になるだろうか。たぶん「スーチー大統領誕生」、「目覚ましい経済発展」、「日本とミャンマーの強い結びつき」が発信されているかも。楽しみだ。

2013年11月2日土曜日

(1999)ティラワ特区、開発会社設立へ、

  10月30日のYAHOOニュース。 ティラワ特区はヤンゴンからわずか20キロ、両国共同で工業用地や商業用地を造成、販売、運営するが、課題も山積。この開発会社の設立は10月29日に発表になったが、肝心のミャンマー側の事業体名は未発表、これは合弁会社の会長に、米国の制裁リスト対象のウィンアウン氏(ミャンマー商工会議所会頭、ダゴン・インターナショナル社長)を予定していたためで、経済産業省と米国との調整が間に合わなかったようだ。ティラワ開発地区での住民移転問題もまだ未決着。設立時期についても未定だ。日本側は、三菱商事、丸紅、住友商事が33.3%ずつ出資する。両国共同の事業会社の資本金は、1億米ドル(約98億円)の予定。造成工事は 五洋建設・他が行う。【ワッハッハ  我がブログ 2000回まで あと1回、あと1回!】

2013年11月1日金曜日

(1998) 読了206冊目:「怒りの河」

  副題は「ビルマ戦線狼山砲第2大隊朝鮮人学徒志願兵の記録」、著者:李佳炯(韓国・国民大学名誉教授、東京帝国大学在学中に朝鮮学徒志願兵入隊、ビルマ戦線へ)、1995年3月・連合出版発行、313頁、2548円。目次は、東シナ海奴隷の海峡、南シナ海度胸で渡る、クワイ河死の峡谷、地獄の天使ら、晋州千里の道程を、我ら日毎地獄に堕ち行く、消えゆく焚火、牛豚を射つ、死の影の谷にて、汚れた兵士、兵士の怒り、ハイノア!ハイノア! 母の乳房、のらくらの尻を蹴った、敗残行、軍司令部に着く、美しき瞳の女、武器との別れ、怒りの川の岸辺にて。通常の戦記と異なり、日本軍に引きずり出され、ビルマ戦線で辛酸をなめた朝鮮人兵士の嘆きが全編を覆う。表題は多くの戦友を失った 「怒江」を言う。【我がブログ、2000回まであと2回、あと2回!】