2016年2月29日月曜日

(2850)ミャンマー次期大統領巡り、憲法改正などに反対する集会

  2月29日のTBSニュースより。ミャンマ―の次期大統領を巡り、水面下での動きが活発化する中、スーチー氏が大統領になるために憲法の改正や一時凍結を行うことに、反対する集会が開かれた。ヤンゴンで行われた集会には僧侶などおよそ200人が集まり、「憲法改正や一時凍結は、軍との対立を引き起こし、政情が不安定になる」と訴えた。スーチー氏率いるNLDは、憲法当該条項凍結案の国会への提案を検討していて「スーチー大統領」への反対論が根強い国軍との交渉を続けている。去年の総選挙で圧勝したNLDは、国会で過半数を占めているため採決を行えば凍結案の可決は可能だが、国軍との協力なしでは政権運営が立ち行かなくなる恐れがある。大統領の候補者となる3人の副大統領選出期限の3月17日までに合意できるかが焦点だ。

2016年2月28日日曜日

(2849)世界銀行副総裁首都でスーチー議長らと会談

  2月24日のミャンマーニュースより。世界銀行の副総裁はスーチー議長、財務相、下院議長らと会談した。同副総裁は現在ミャンマーは歴史的な転換期にあることを強調した。同副総裁は同国がここ数年7%前後の経済成長を維持し、目覚ましい経済成長を遂げていることについて述べたうえで、現在は多くの国民が利益を享受するために、改革を進める絶好の機会であるとも述べた。同国が、今後も経済成長を持続させるための方策として、競争原理を生かしたビジネス環境の整備などを討議、また、農業の生産性向上による地方と都市部についての問題点について話し合いが行われた。2015年から2017年まで、世界銀行はミャンマーに対する支援国フレームワークを実施している。これにより同国の貧困の改善や繁栄の実現に向けて支援を行っている

2016年2月27日土曜日

(2848)ミャンマー進出を加速する日本企業

  2月26日のダイヤモンド・オンラインより。2011年のミャンマーへの訪問者数は年間80万人にも満たなかったが、2014年には300万人と増加、15年には500万人以上と予測される。外国投資法の適用を受けた外国企業は、11年の13社から14年には211社と大幅に増加している。実際に現地に進出している中小企業は遥かに多い。一方、ヤンゴン日本人商工会議所の加盟数は民政化前の50社から15年7月には250社に到達している。ミャンマー進出はもはや「普通の海外進出」になってきた。外国投資法の適用を受けた業界は、12年には製造業、電力、石油ガス、ホテル観光の4業種で97%を占めたが14年には64%まで低下、投資対象が拡大、今後インフラ整備への投資が増え、同時に製造業が増える傾向で 特に自動車関連は期待される。

2016年2月26日金曜日

(2847)新政権与党、メディアの民政化を模索

  2月24日のミャンマー・エクスプレスより。新政権与党のNLDは、国営放送局と国営新聞社を民営化することを検討しているという。21日にノボテルホテルで開催されたミャンマー・メディア発展会議の場で、同党中央情報委員会・同党発行のディーライン誌編集者のモンユワアウンシンさんが明らかにした。同氏は「NLDは、原則として国営メディアを認めない方針だ。政府見解だけを報道する形はあり得ないと考えている。現在ある国営メディアは、合弁会社や株式会社としていずれ上場させるなど議論はあるが、民営化させる」と話した。また「国営メディアの民営化は組織が大きいので一朝一夕にはいかない。特に新聞社は従業員の数が多い」とも説明。国軍が出資するミャワディ・テレビやミャワディ・新聞の民営化については現在のところ話題に上っていない。

2016年2月25日木曜日

(2846)情報相「憲法改正より息子の国籍取得を」

  2月23日のミャンマーエクスプレスより。憲法59条6項によりスーチーさんが大統領に就任できないことについて、イェートゥ情報相(大統領報道官)は、家族がミャンマー国籍を取得すればよいとの認識を示した。同省が米国国営放送VOAの単独インタビューに応じたもの。「スーチーさんの子供たちが母親の大統領就任を本当に望むなら、ミャンマー国籍を取得すればいい。母親が政治家をしている国の国民になりたくないとしたら、それは違憲問題というより家族の問題だ」と主張した。一方、憲法同条項については「こちらは国民と議会の問題」として「同条項を停止することは受け入れられない」と強調した。政権交代については国軍も完全に協力するという認識を示した上で、国軍が4つの州政府の知事の座を要求しているとの報道については明言を避けた。

2016年2月24日水曜日

(2845)「スーチー大統領」否定的? ミャンマー国軍トップが見解

  2月24日の朝日新聞より。ミャンマー国軍の日刊紙ミャワディは23日、ミンアウンフライン最高司令官が憲法の条項に早急に変更を加えることに反対する発言をしたと報じた。NLDのスーチー党首の大統領就任に否定的な意向を示したと受け止められている。総選挙で国会の議席の過半数を得たNLDは、国会議員の投票で選ぶ大統領に自党が推す候補を選出できる。だが亡夫や息子が英国籍のスーチー氏は現状では就任できない。スーチー氏は今月17日にミンアウンフライン氏と3回目の会談を行っていた。だが司令官は22日、「憲法は適切な時期に改正すべきだ」と語った。これについて、NLD法律顧問は「一時凍結に賛成しない意向を示した」と述べ、またNLDの国会議員も、スーチー氏の大統領就任の見通しについて、「状況は良くない」と語った。

2016年2月23日火曜日

(2844)就労資格のないミャンマー人を働かせた疑い

  2月23日の朝日新聞より。警視庁は、豊島区上池袋2丁目、ミャンマー国籍で飲食店経営のマミィミィウイン(48)と練馬区南大泉1丁目、会社役員の広瀬裕二(44)の両容疑者を出入国管理及び難民認定法違反(不法就労助長)容疑で逮捕し、22日発表した。2人は容疑を否認しているという。保安課によると、2人は昨年11月から今年2月、就労資格のないミャンマー人の女性2人をさいたま市内の食品会社で働かせた疑いがある。広瀬容疑者は手数料として女性らの給料の1割を抜き取っていたとみられるという(以上)。最近、ミャンマー人関連の不法滞在事件が多くなった気がする。例えば3日前の本ブログ(2841)でも、難民申請中のミャンマー人、不法就労の疑いで逮捕のテレビニュースがあり技能実習生の5人のミャンマー人が逮捕されていて心配。

2016年2月22日月曜日

(2843)武装勢力 スーチー新政権とは停戦協議へ

  2月18日の日本テレビ・ニュースより。ミャンマーの軍事政権と長年対立する少数民族の武装勢力は18日、来月末にも発足するスーチー新政権とは停戦協議を進める方針を固めた。ミャンマーでは60年以上にわたって、軍事政権と複数の少数民族の武装勢力との間で、戦闘状態が続いていて、スーチー氏も国内の和平が最優先課題だと強調している。一部の武装勢力は去年、現政権との停戦に合意したが、戦闘を続ける複数の勢力は協議から除外され、反発を強めている。武装勢力のリーダーは「今のミャンマー軍はすべての人を平等に扱う気がないし、本当の政治改革をする気はない」という。18日の会議は、政府との停戦に合意していない10の武装勢力が参加して開かれ、新たに発足するスーチー政権とは、停戦協議を進める方針を確認した。

2016年2月21日日曜日

(2842)和泉総理大臣秘書官 ミャンマーでスーチー議長と会談

  2月20日のミャンマーニュースより。外務省は2月16日、和泉内閣総理大臣補佐官が、ミャンマーにてNLDのスーチー議長と会談したことを発表した。和泉補佐官は、日本が官民挙げてミャンマーの新政権を支援する旨を述べた。日本はミャンマーの新政権発足が順調に進むことを願って、現テインセイン政権や国軍に対して円滑な政権移行を働きかけてきた。同補佐官は、今後の協力において、緊密に連携したい旨を述べた。スーチー議長は、ミャンマーに対する日本の支援に感謝する旨を述べた。また同議長より、援助国や国際機関による援助調整の件、交通インフラ整備や、ヤンゴンの都市計画等についての発言があった。そして同議長は日本に対し、ミャンマー国民が直接利益を享受できるような支援を求めた。同国には和平交渉などの問題も見られる。

2016年2月20日土曜日

(2841)難民申請中のミャンマー人 不法就労の疑いで逮捕

  2月10日のテレビ朝日のニュースより。技能実習生として来日したものの、受け入れ先の工場から逃げ出し、難民申請していたミャンマー人の男女が、無許可で働いたとして逮捕された。ミャンマー人のゼイジンチョー容疑者(23)ら男女5人は、去年11月から今年2月までの間、都内などで無許可で働いた入管難民法違反の疑いがもたれている。警視庁によると、ゼイ容疑者は技能実習生として日本に入国し、石川県内の織物工場で働いていたが、去年の9月に寮から逃げ出して難民申請をしていた。取り調べに対し、「事前に聞いていた仕事の内容と違い、給料も少なく、逃げ出した」、「軍事政権を理由に難民申請した」と容疑を認めている。難民申請すれば滞在資格が得やすい。警視庁は5人が逃げ出すのを手引きしたブローカーがいるとみて 調べている。

2016年2月19日金曜日

(2840)日産、ミャンマーで年内に自動車生産開始 当初年1千台

  2月17日の日経電子版より。日産自動車は17日、年内にミャンマーで自動車の生産を始めると発表。2011年の民主化後、日系企業によるミャンマーでの自動車生産はスズキに次いで2社目。提携先のマレーシア・タンチョングループと協力し小型乗用車(サニー)を当初年1千台生産、20年までに最大同1万台まで増産する計画だ。ヤンゴンにあるタンチョンの既存工場で今年下期以降、生産を始める。17日、ヤンゴン郊外のバゴー地区で現地地方政府と新工場建設用の土地の賃借契約を締結、投資額は数十億円規模とみられ、従業員約300人を雇用する。15年度のミャンマーの自動車販売台数は約5万台で、9割は日本製の中古品。トヨタやGMなど世界の自動車大手が新車販売を開始。スズキは13年、軍政時代に中断していた現地生産を再開した。

2016年2月18日木曜日

(2839)読みました「ビルマ曼荼羅」

  友人STさんから借りた「ビルマ曼荼羅」を読んだ。著者は梶上英郎(三井造船勤務)、出版社・定価は無記載(自費出版)、平成8年6月発行、214頁。主人公浅香は戦後ビルマのシッタンに建設中のシッタン製紙工場に派遣された。現場には日本からきた建設作業員と現地ビルマ人作業員が一緒になって工場建設に従事していた。その中には正体不明の年配者もいた。トイレや温泉などの軽い話題の中に、少数民族カレン人とミャンマー人の恋愛・結婚問題や、インパール作戦の悲惨さ、帰国を望まない生き残り日本兵の心情、敗走を続ける日本軍のシッタン河渡河の戦争物語などを散りばめながら話が続く。そして後半、正体不明だった年配者の素性が明らかになっていく。戦中戦後のビルマの情景を正に曼荼羅のように散りばめた著者の筆力に敬意を表す。

2016年2月17日水曜日

(2838)世界寄付指数ランキング 日本102位、韓国は日本より上?下?

  2月13日のZUU onlineより。「世界寄付指数ランキング」が発表され、ミャンマーは、昨年に引き続き寄付の項目で世界1位を獲得しただけでなく、今年はボランティア活動の項目でも1位を獲得した。ミャンマーは上座部仏教の影響が強い国で、サンガダーナ「僧伽への施し」の習慣が根強い。こうしたことから、多くの人が継続して他人に親切な行いをしてきている。①ミャンマー,②米国、③ニュージーランド、④カナダ、⑤豪州、⑥英国、⑦オランダ、⑧スリランカ、⑨アイルランド、⑩マレーシア・・・20位ドイツ、64位韓国、102位日本、144位中国。この調査は英国にある世界最大の慈善団体(CAF)が以下の3つの質問をもとに実施したもの。先月面識のない人や助けを求めていた見知らぬ人に手助けしたか。慈善団体に寄付したか。ボランティア活動をしたか。

2016年2月16日火曜日

(2837)ミャンマー テレノール業績好調 利用者1400万人到達

  2月15日のNNA(共同通信)より。ノルウェー国営の携帯電話サービス大手テレノールは10日、2015年12月期の決算を発表した。ミャンマーでの利用者数が約1400万人、売上高640億円に達し、SIMカードの市場シエアは37%を握った。競合する政府系ミャンマー郵電公社(MPT)の利用者数は昨年11月時点で1600万人。カタール系のオールド―のミャンマーでの利用者は480万人。地元紙によるとテレノール・ミャンマーの最高経営責任者は「第3世代(3G)サービス用の通信塔4500基以上を設置した」ことを明らかにした。最終的には9000機まで増やす計画。人口カバー率は62%超という。テレノールはノルウェー・スウェーデンなど欧州諸国の他、アジアにも力を入れており、タイ、マレーシア、バングラデシュ、パキスタンなどでも事業展開中。

2016年2月15日月曜日

(2836)ヤンゴン訪問の国別外国人旅行客数トップはタイ・・・日本は3位

  2月12日のミャンマーエクスプレスより。2015年にヤンゴンを訪れた外国人の旅客数の国別トップはタイ、中国、日本だとミャンマー旅行業協会が発表した。同協会によると2015年にミャンマーを訪れた外国人旅行客数は468万人で、ヤンゴン国際空港から入国する旅行客は約100万人に上ったという。うちタイ人:16万852人、中國人:9万9821人、日本人:8万6491人。2014年から13%を超える増加で、約81万人がアジア人で、約17万人が欧米などその他地域からという。外国人の来訪は今後も伸び続けることが見込まれ、2020年には746万人に上るとみられている(以上)。このブログは2008年にスタートし約8年経過したがその間1日も欠かさず連載。ミャンマー問題を中心に話題を提供してきたが訪問客数は延べ9万9千人突破。ワッハッハ。

2016年2月14日日曜日

(2835)LEDの後光を放つ仏像 ヤンゴン

  2月13日の日経新聞電子版より。ヤンゴン市内で最大級の「シュエダゴンパゴダ」を訪れた。夜間、中心地は街灯さえまばらなのに、大小の仏塔はライトアップされ、ここだけはこうこうと明かりがともっていた。そんな中、ひときわ異彩を放つのが、居並ぶ仏像を背後から照らすLEDの後光だ。カラフルな光が明滅するさまは、歓楽街のネオンサインのよう。寺での過ごし方も独特だ。日本ではピンと背筋を伸ばして仏像に向き合うのが一般的だが、こちらは何ともゆるい。敬虔な仏教徒が多いミャンマーでは、仏像はとても身近なもの。まるで自宅にいるようにくつろいだ気分になるのだろう。自分のことはさておき、電飾で仏像を派手に飾り立てるのも、功徳を積む方法なのだ。そう考えると「歓楽街」の仏様たちが、熱狂的な歓声を浴びるポップスターのように見えた。

2016年2月13日土曜日

(2834)ミャンマーにアニメPR 展覧会開催「韓流」追う

  2月13日の朝日より。経済成長が著しいミャンマーで、日本の漫画やアニメを身近に感じてもらう取り組みが本格化する。現地ではテレビドラマや歌は韓国作品に人気があるが、14日にヤンゴンのミャンマー国立博物館で始まる「日本のマンガ*アニメ*ゲーム展」(文化庁、国立新美術館など主催)で若者らにアピールする。ヤンゴンの商業施設「マーケットプレース」にある音楽DVD売り場。海外コーナーには韓国や欧米の作品ばかりで、日本はほとんど見当たらない。ただ最近はネットで日本作品を手軽に楽しめるようになった。大学生のPさんは「最近はスマートフォンで日本のマンガを楽しむ」という。この展覧会では「名探偵コナン」「ポケモンシリーズ」など 日本でも人気の46作品の原画コピーなどを紹介。担当者は文化面でも日本の存在感を高めたいという。

2016年2月12日金曜日

(2833)実習先から逃走し不法就労の疑い、ミャンマー人ら逮捕

  2月10日19:46のTBSニュースより。技能実習生として日本に来たのに実習先から逃亡し、就労資格がないにもかかわらず違法に働いていたとして、ミャンマー国籍の男女が警視庁に逮捕されました。逮捕されたのは会社員でミャンマー国籍のヨン・ニェ・プユー容疑者(23)ら5人で、就労資格がないにもかかわらず、さいたま市内の弁当店などで違法に働いていた疑いがもたれています。5人のうち4人は、石川県内の織物工場で働くため、技能実習生としてミャンマーから来日していましたが、寮から逃走して上京し、働いていたということです。4人は容疑を認めたうえで、「機械に糸を通すだけと聞いていたが、力仕事もあり、手取りが7万円位だったので、東京に行けばもっと稼げると思った」と供述していることです(以上)。この種のニュースは今後増えそう。

2016年2月11日木曜日

(2832)ミャンマーで携帯市場拡大

  2月11日の朝日新聞より。副題に「日本企業参画大型店」。携帯電話市場が急拡大するミャンマーで10日、国内最大級となる通信サービス販売の店舗がオープンした。料金プランの相談に細かく対応し、携帯端末も販売する。KDDIと住友商事が運営に参画しており、日本流の「おもてなしサービス」も特徴だ。店は最大都市ヤンゴンの中心地にでき、1日平均1千人の来客を見込んでいる。ミャンマー政府直轄の事業者MRTと日本の2社による共同事業で、こうした店を3月末までに100店舗以上に増やす計画だ(以上)。通信市場の自由化によって、2014年以降テレノール社やオーレドー社も参入しており、競争は激しいと思われる。2013年の携帯電話加入者数は683万人で、携帯電話の普及率は約13%、ちなみに固定電話は53万人で、約1%であった。

2016年2月10日水曜日

(2831)ミャンマー最南端の豪華リゾート地「富豪島」の魅力

  1月22日のグローバル・ニュース・アジアより。観光シーズン真っ只中のミャンマー。海の観光スポットとして人気なのがミャンマー3大ビーチと言われる「チャウンダー」、「グエサウン」、「ガバリ」だが、まだあまり知られていないミャンマー最南端の隠れた観光スポットを紹介したい。ヤンゴンから飛行機で約2時間半の場所にあるコータウンは、街の中のあちらこちらでタイ語の表記が見られる。そこからさらに南へボートで約10分、みえてくるのがミャンマー語で「タテーチュン」と呼ばれる豪華リゾート地「富豪島」である。約1800エーカーの広さの島全体が、国が観光事業で開発したアンダマンクラブホテルの専用敷地となっており、巨大リゾート施設がある。ホテルに併設されたカジノでは 本格的ギャンブルが楽しめる。日本人観光客はまだ少ないが今後注目される。

2016年2月9日火曜日

(2830)新大統領の選出 3月下旬見通し スーチー氏就任模索

  2月9日の朝日新聞より。ミャンマー国会で8日新大統領を選ぶ権限を持つ連邦院(上下院の全議員で構成)が招集された。マンウインカインタン議長(NLD所属、上院議長兼務)は、大統領の選出手続きを3月17日開始と宣言。テインセイン大統領の任期満了は3月30日。NLDは当初2月中の選出を考えたが、ぎりぎりまで先延ばしにした形だ。スーチー氏は自身の就任を最後まで目指す意向だ。大統領が選任する地方の州や管区の首席大臣ポストのいくつかは軍が要求。折り合いはまだついていない。大統領は上院と下院の民選議員団がそれぞれ1人ずつ、軍人議員団が1人の候補を選出、連邦院で3候補から大統領を全議員の投票で選び、落選した二人が副大統領になる。今回議長は3つの議員団による候補選出手続きを3月17日に行うと説明した。

2016年2月8日月曜日

(2829)「スーチー大統領」実現へ法案 ミャンマー与党

  2月6日の日経電子版より。NLDが来週にもスーチー党首の大統領就任を阻む、憲法規定を停止する法案を提出。5日には新法案の適法性を審議する特別委員会が下院で発足、立法化への布石とみられる。ハードルの高い憲法改正を避け「スーチー大統領」を実現させる苦肉の策だ。国軍の反発は必至で、順調に進んできた政権移譲プロセスが停滞する懸念も。ミンアウンフライン総司令官は「国軍は憲法秩序のセーフガード」と度々発言、1日付の国軍機関紙も「59条Fの改正は永久に認められない」との論説を掲載。軍人議員の反対を押し切っての強行採決は、国軍によるクーデターを招きかねない。憲法停止が実現しなければ、NLDはスーチー氏に代わる大統領を選ぶ。しかし国軍の中にも大統領就任を認め、国会で牽制するほうがまし」との声も。

2016年2月7日日曜日

(2828)ミャンマー支援の一層の強化を

  1月28日の産経新聞の「正論」より。筆者は笹川陽平氏(日本財団会長)。選挙で大勝したとはいえ、スーチー氏も国軍や官僚機構との協力なしに政権を運営するのは難しく、スーチー氏はまず国軍との和解を目指し手を打ってきた。15の武装組織のうち8組織が停戦協定に応じたのを受け、「一部とはいえ停戦が実現したことに感謝する」とテインセイン大統領や国軍に対する配慮を見せ、双方の歩み寄りに拍車がかかる。筆者もミャンマー国民和解担当日本政府代表として一層の努力をしたい。特に隣国・中国は長い間軍政とも親密な関係にあり、ミッソンダム開発など問題が多い。ミャンマーでは資格条項を凍結して大統領に就任すると言った「噂」も流れている。ミャンマーはインド・中国に隣接しておりアジア最貧国から豊かな国に脱皮する可能性を秘める。

2016年2月6日土曜日

(2827)「スーチー大統領」へ布石か 資格条項凍結案出れば盟友が審査

  2月6日の朝日新聞より。ミャンマーの下院は5日、重要法案や憲法に規定のない法律事項に関する諮問委員会の長にシュエマン前下院議長を選んだ。シュエマン氏は旧軍政系政党USDPの前党首ながら、新国会で過半数を占めるNLDのアウンサンスーチー党首の盟友。スーチー氏の大統領就任を支援することになりそうだ。NLDが検討しているのが、大統領資格条項の一時凍結だ。憲法に凍結規定はなく、手続きの合法性が問われる可能性がある。下院が5日に組織したのは諮問機関「法律・特別事項調査委員会」。有識者らがメンバーで、憲法を含む現行法の規定のない示案が生じた場合、法的な観点から対応を検討して国会に助言するなどの役割を担う。委員会のメンバーの一人は、「凍結案が諮問されれば、合法性を検討することになる」 と話した。

2016年2月5日金曜日

(2826)ミャンマーオープンゴルフ4日開幕

  2月3日の日経電子版より。日本ツアー第2戦、レオパレス21ミャンマーオープンの開幕を翌日に控えた3日、会場となるヤンゴンのロイヤル・ミンガラドンクラブで出場選手が最終調整した。昨年までツアーの選手会長を務め、大会開催の実現に携わった池田勇太は「思い入れがあるので、空回りしないようにしないと」と意欲を語った。アジアツアーを兼ねた新規大会、シンガポールオープンと同様に実施にこぎ着けた(以上)。以下2月3日のゴルフダイジェスト・オンラインより。レオパレス21ミャンマーオープンで25歳の秋吉翔太は、福岡からシンガポールを経由して1月31日、ヤンゴン空港に降り立った時、入国審査を通過できず、シンガポールへ強制送還を命じられた。結局シンガポールに舞い戻り、関係者らの協力で翌日無事会場に到着し、コースに出た。

2016年2月4日木曜日

(2825)副議長一本釣り波紋 ミャンマー新国会 第3党から起用

  2月4日の朝日より。NLDが過半数を占める新国会で、上下院の副議長人事が波紋を呼んでいる。スーチー氏は3日、他党からの少数民族議員の起用を「国民和解を基本にした」と記者団に説明したが、別の思惑があるとの見方も強い。3日、上院が招集された。下院議員のスーチー氏がオブザーバーとして見守る中、NLD所属でカレンのマンウィンカインタン氏が議長に、アラカン民族党(ANP)幹部のエータ―アウン氏が副議長に選ばれた。だが院内第3党のANPは、NLDから副議長人事を知らされていなかった。ANPの党首は「我々を対等な政党として扱うべき」と不快感を表明。エータンアウン氏はスーチー氏と盟友関係。ANPは内部対立を抱えており、今回の一本釣りに警戒感を示す。一方下院副議長はカチン・USDP所属でシュエマン前下院議長派。

2016年2月3日水曜日

(2824)ミャンマーの市民自由度が向上 米人権NGOが評価

  2月1日のミャンマーエクスプレスより。1月27日の米国NGO団体「フリーダム・ハウス」が公表した年次報告書「世界の自由」において、ミャンマー市民の自由度が前年から1ランクアップし、6から5になったと指摘。同NGO団体の評価方法は、民主主義、人権、政治的自由などをそれぞれ7段階で評価し、これらの平均値をとって総合的な自由度としている。そして、1.0~2.5⇒自由、3.0~5.5⇒部分的に自由、6.0~7.0⇒不自由とした。ミャンマーは、2011年まで最低の7.0をマークしていたが、12年に6.5、13年と14年は5.5。同報告書では、「ロヒンギャに対する迫害があるが、メディアが政府批判を自由に展開できるようになった」点を評価。一方NLDが圧勝したことについては「一定の評価はするが国家が自由になったというには時期尚早」と慎重。

2016年2月2日火曜日

(2823)「スーチー大統領」なお模索

  2月2日の朝日新聞より。副題は「ミャンマー新国会召集」、「NLD、軍と交渉か」、「憲法規定の凍結浮上」の3本。1日に国会議事堂で下院の本会議が開かれた。NLD幹部のウィンミン氏を議長に、USDPのティークンミャ氏を副議長に選んだ。新国会の最重要議題は次期大統領の選出。今回NLDは上院の開会を2日遅らせたうえで、他の議題を先に審議する方針で、大統領選出手続きを先延ばしにする構えだ。スーチー氏は総選挙後にミンアウンフライン最高司令官と交渉を続けている模様だ。いま浮上しているのは条項の「凍結案」。NLDの法律顧問は「現憲法には凍結規定がなく、凍結のための特別法を成立させれば実現可能」と主張する。2月下旬が大統領選出のタイムリミット 現憲法の守護者」を自認する軍がNLDの要望に応じるかは不透明な情勢だ。

2016年2月1日月曜日

(2822)ミャンマー新議会がきょう召集 NHK

  2月1日4時26分のNHKニュースより。ミャンマ―では、民主化運動の指導者スーチー氏の政党が過半数を占める新しい議会が1日招集される。憲法の規定ではスーチー氏は大統領に就任することは難しいとされる中、新政権がどのような形で発足するのか注目される。ミャンマーでは去年11月の総選挙で、NLDが圧勝し、軍事政権の流れをくむこれまでの政権に替わり、民主化勢力主導の新しい政権が誕生する見通しになった。この選挙で選ばれた新議員による議会が1日召集され、上下両院それぞれの議長と副議長を選出した後、来月予定されている新政権の発足に向けて、大統領を選出する手続きに入る。スーチー氏は「大統領以上の存在になる」と発言するなど 自ら政権を率いる強い決意を示している。新政権がどのような形で発足するのか注目。