2013年11月21日木曜日

(2018) 読了209冊目:「母・道なき道を手探りで」

 モゥモゥ(インヤー)著、土橋泰子訳、ビルマ叢書文学編4、なお「母」の副題は「何ものにも変え難し」。主人公から生まれた男女5人の子供たちの、それぞれ違った生き方と、それを温かく見つめる母の愛との物語、母は子供からの報恩を期待せず、ひたすら子供たちのために自己犠牲を明るく続ける。子供たちは母の死の直前、それぞれのやり方で母の恩に応えた。また、故郷への愛着と、故郷を離れての生活などを深く考えさせる作品。次の「道なき道を手探りで」では、大学を出た若き女主人公が、恋愛時代の夢と、所帯を持った後の暮らしの厳しさを中心に、周辺庶民の日常を丹念に描いている。女主人公は、世の中の厳しさの中、手探りで目標に近づくよう努力するが、共稼ぎの安給料ではいかんともしがたい。特に 自分たちの住宅を得るのに右往左往する。

2 件のコメント:

  1. ①子供たちが、母の死の直前、報恩できたことは本当によかった。
    ②庶民の苦しい生活に立ち向かう女主人公には、読者に多くの感動を与えることでしょう。

    K.A.

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  2. K.A.さん
    ①も②も、ミャンマー庶民の暮らしの様子を細かく書いており、当時の状況がよく分かります。面白い小説でした。

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