2010年6月26日土曜日

(775)総選挙④ 市民に期待とおびえ

(2010年6月26日)
  連載の最終日、第4回だ。ヤンゴンに住むキンさんは毎朝散歩するとき必ず小型ラジオを持って短波放送を聴いている。VOAやBBC、自由アジア放送、ビルマ民主の声などだ。インターネットのアクセス制限などビルマはメディア統制が最も厳しい国の一つ、それでも市民はラジオなどから何とか情報を得て口コミで広げていく。軍政が何より神経を尖らせているのが世論の動向。3年前の反政府デモは燃料費の度重なる値上げがきっかけだった。例年ヤンゴンで停電がなくなるのは暑さが一段落する9月だが、今年は7月から終日送電。軍は国民に余計な資産や知識を持たせないようにしてきたが、豊かさが民主思想に導くと考えているからだ。一女性は選挙について、「スーチー女史が排除されたいま、軍政系政党に入れるしかない、誰に投票したかは軍に分かる仕組みになっているので仕返しが怖いから」という。

2 件のコメント:

  1. なかなか面白い連載でしたな。
    段々と日常生活が向上し、何れは軍事政権が崩壊することを期待しましょう。
    K.A.

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  2. k.a.さん
    長年担当した記者が総力を挙げての連載、問題の突っ込み方が違いますね。私も参考になりました。(N)

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