2011年12月13日火曜日

(1309)「23年度出入国管理」備忘録②

  難民条約でいう難民とは「・・・を理由に迫害を受ける恐れがあるという十分に理由のある恐怖を有する・・・」と規定されている。ここで問題になるのが迫害の解釈であり、従来、私自身もモヤモヤしていた。この資料113頁には主な裁判例が記載されており、平成23年2月4日の東京地方裁判所の判例が紹介されている。この判決によると次のように説明されている。迫害とは「生命または自由」の侵害または抑圧であり、この「自由」の内容については、主として生命活動に関する自由、すなわち身体の自由を意味する。難民条約上の「迫害」には、経済活動の自由などは含まれないと解釈されている。そして当該人が迫害を受けるおそれがあるという恐怖を抱いているという主観的事情のほかに、通常人が当該人の立場に置かれた場合にも、迫害の恐怖を抱くような客観的事情が存在していることが必要としている。

2 件のコメント:

  1. 「難民」の定義が、一応、明確になって喜ばしいですな。今後の事例でさらに補強されるのでしょう。
    K.A.

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  2. k.a.さん
    そうですね。本来ならばもっともっと前に確定してほしかったです。(N)

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