2012年1月28日土曜日

(1355)読了74冊目:「ミャンマーという国への旅」

  著者はエマ・ラーキン(アメリカ人女性ジャーナリスト)、訳者は大石健太郎、2005年8月・晶文社発行、363頁、3000円+税。イギリスの著名作家ジョージ・オーウェルは1920年代、5年間を警察官として植民地ビルマで勤務し、帰国後、処女作「ビルマの日々」を、さらには「動物農場」、「1984年」など著名な作品を次々と書いた。80年後、このオーウェルの偉大なる足跡を追って、エマ・ラーキンがビルマへと旅立った。彼女は、マンダレイ、メイミョー、ミャウンミャ、トゥワンテ、ラングーン、シリアム、インセイン、モウルメイン、カターと回ったが、いずれの地でも、「1984年」さながらの暗い全体主義が社会を覆っていた。密告、スパイ、投獄、検閲が日常化し、人々は圧政の恐怖にあえいでいた。ビルマが世界最貧国に落ち、長期軍事政権の国になった理由もわかる。

2 件のコメント:

  1. 圧政時代は、大変でしたな。
    これからは、民主国家国民として、自由闊達に活動できますように…。
    K.A.

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  2. k.a.さん
    在日ビルマ人の行動を見ていると、進取の気性というか、チームを組んでリードしていくという気概が欠けているようです。折角のチャンスを生かしきれないようです。イギリス統治、日本統治、軍政統治と続き、国民の暗さは今後も続くでしょう。(N)

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