2012年1月30日月曜日

(1357)読了75冊目:「ビルマ商人の日本訪問記」

  著者はウ・フラ、訳者は土橋泰子、2007年10月・連合出版発行、238頁、2500円+税。1936年(昭和11年)にビルマから青年実業家(著者)が日本にやってきた。彼は1900年生まれで、コメや綿布などの商売に従事、イギリスの植民地下のビルマ人の怠惰な生活に憤りを感じていた。彼は自分の事業拡大のため、アジアの先進国日本との貿易交渉を進めつつ、接触した日本人の勤勉さに感動、同じアジア人でありながら、そのギャップの大きさを目の当たりにした。彼はビルマ人としての反省点をまとめ、これら数々の欠点を改めれば、ビルマ人も世界の頂点に達することができると綴っていた。日本人が読むと面映くなる記述が多い。あるいは昭和の日本人が素晴らしかったのであり、今の日本人はどうだろうか。日本人もビルマ人も読んで欲しい貴重な記録である。

2 件のコメント:

  1. なるほど、こういう書物も貴重ですな。
    いわゆる「温故知新」ということになるのでは。
    K.A.

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  2. k.a.さん
    昭和初期の日本の様子をビルマ人が書いたという点では貴重な書と言えます。その際ビルマ人の欠点を著者は羅列しましたが、今でもほとんど改善されていません。世界最貧国状態が続いています。(N)

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