2012年1月9日月曜日

(1336)読了68冊目:「ミャンマーの柳生一族」

 著者は高野秀行、2006年3月・集英社発行(集英社文庫)、238頁、429円+税、著者は早稲田大学探検部の先輩、船戸与一と一緒にミャンマーに取材旅行に行った。徳川家をミャンマー国軍にたとえ、老中松平伊豆守をマウンエイに、柳生一族をキンニュンのグループにたとえた。日本人作家2人の監視役に柳生一族の3人が付添ったが、この3人は人懐こくてへなちょこ、旅行が進むに連れ、みんなと一緒にわいわいがやがや、随所で笑いが炸裂していた。これだけでも楽しい旅行記だが、その裏に、タンシュエ議長側近のマウンエイとキンニュンの政権トップ争いがあったのだ。キンニュンは軍の情報機関を握っており、これを憎憎しく思っていたマウンエイがキンニュンを逮捕し、関係者3千人を刑務所に入れたという。このような歴史的大事件を背景にしての痛快作。

2 件のコメント:

  1. 高野さんもいろんなとこへいきますねえ、、、
    さすが冒険家、、

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  2. STさん
    高野さんの紀行文は、いつも痛快で楽しい。性格がずば抜けて楽天的なんでしょうね。

    ビルマ関係図書の紹介は、70冊を突破しましたが、いま私の机の上には未紹介の14冊が載ってます。れらは、かつて1回は読んだものなので、比較的気が楽です。(N)

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