2012年1月11日水曜日

(1338)読了70冊目:「象を撃つ」

 この本の著者はジョージ・オーウェル、彼の評論集(全4巻)の第1巻であり、29編から成り立っている。「象を撃つ」はその中の代表作であり、標題になっている。編者は川端康雄、1995年5月・平凡社発行。318頁、定価1200円。ミャンマー関連のエッセイにはこの「象を撃つ(15頁)」のほかに、「絞首刑(10頁)」、「ビルマの独立(4頁)」、「日射病の迷信(4頁)」、「船旅の思い出(3頁)」などがある。他の24編はビルマとは直接関係がない。「象を撃つ」は著者がモールメインで警察官をしていたとき、周辺のビルマ人から罵られていたが、彼自身は圧政者であるイギリスを批判していた。ある日、象が一頭暴れだしたとの連絡が入り、現場に急行、この時象は静かになっていたが、群集から「ばか」に思われたくないとの一心でついに発砲、射止めた。この後議論が続く。

2 件のコメント:

  1. 「象を撃つ」とは、何とも衝撃的なタイトルですな。
    でも、「事情やむなし」だったのかなぁ?
    K.A.

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  2. k.a.さん
    大勢の現地ビルマ人に囲まれた征服国イギリスの白人警官の気持ちがよく分かります。いったん静かになった象を前にした彼の心境が良く描かれています。(N)

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