2011年3月3日木曜日

(1024)暴力装置と民衆革命

(2011年3月3日)
  きのうの朝日「窓」欄に、標記の見出しで編集委員が書いていた。エジプトで起きたムバラク退陣劇と同様なドラマはかつて、フィリピンやインドネシア、東欧でも見られた。一方抗議の群集が街頭で弾圧された事案も多い。例えば中国の天安門事件。独裁者が去れば「民衆革命」だが、成否の鍵を握るのはいつも軍隊だ。途上国では一般に軍は最大のエリート集団であり、随一の官僚組織でもある。他国と戦うより、国内の治安維持が主な仕事だ。政治権力は軍との結託を試みる。軍と政権が一体化すれば、街頭に出ても民衆がつけいる隙はない。その代表はビルマだ。88年、07年に学生や僧侶らが蜂起したが、軍が銃で鎮圧した。文字通りの暴力装置である。遠い夜明け、将軍たちの仲間割れを待つしかない状況は厳しい(以上概要)。中国、ロシア、アセアン各国は新政府を承認するであろう。むなしいことだ。

2 件のコメント:

  1. 遠いと思われる夜明けが、意外と速く訪れますように!
    K.A.

    返信削除
  2. k.a.さん
    夜明けは意外と遅くなると思いますよ。
    中国、ソ連、アセアンがしっかり応援しているので、なかなか崩れそうにもない。(N)

    返信削除