(2011年5月4日)
知人STさんから送られてきた会報の包みの中に2冊の単行本が入っていた。1冊は「父の戦地」で著者は北原亜以子氏、2008年7月、新潮社発行、222頁、1400円+税、著者は1938生まれ、97年に直木賞受賞。彼女の父親が召集令状でビルマに派遣されたが後方部隊に所属し、比較的余裕があったのか、小学校低学年の娘(著者)に数多くのイラスト入りの葉書を軍事郵便で送ってきた。絵の多くが当時のビルマ人の生活風景であり、実に上手にユーモラスに描かれている。文章はカタカナ(当時の小学校ではカタカナを先に教える)で、いるでしょう⇒ヰルデセウなどの古い文型が使われていた。戦時中の子どもの遊び、例えば、銭湯で桶に手拭いを被せて泡をぶくぶく立てたことや、B29による空襲の様子もよく描かれている。いずれも私にとって懐かしい思い出だ。他の一冊はやはりビルマ戦記ものだ。
2011年5月4日水曜日
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懐かしい思い出…。それにしても、「ヰルデセウ」などという表記は全く思い出せませんな。
返信削除K.A.
当時はほとんど写真など、ましてや風景ではなく人々の暮らしなどを記すこともなかったでしょうから、当時のビルマの生活の記録として、貴重な資料と言えるでしょうね。
返信削除でも、結局お父さんは戦死してしまうんですよね…
k.a.さん
返信削除あれれ、「ヰルデセウ」って私習った記憶があるような感じ、k.a.さんは記憶ない?
stさん
返信削除お父さんの絵(イラスト)は上手ですね。葉書の文章の方は、いつも大体同じであんまり面白くないけど。でも我が子のために一生懸命に書いたんでしょうね。
ところでお父さんは昭和20年4月ビルマで戦死ですね。(N)
北原亜以子さん、最近なくなりましたね。
返信削除あの世でお父様と再会しているでしょうか?