2011年11月9日水曜日

(1275)読みました、「イラワジ川河畔会戦」

 著者は河田槌太郎氏、編者は河原六蔵氏と大塚雅彦氏。1995年3月、朝文社発行、165頁、定価2000円。インパール作戦の際牟田口軍司令官の命に反し、自己の判断で撤退するという「抗命」により解任された佐藤師団長の後任が河田氏であり、第31師団「別称「烈」師団長として活躍、常に部下の人命を大切にしていた。河田氏は昭和39年に逝去したが、彼の遺稿(手記)を世に著さんと部下であった河原氏と大塚氏が中心となり、この本を編集した。インパール作戦の失敗により、日本軍は敗退を続けたが、イラワジ川河畔に陣地を作り、敗走兵を吸収して陣容を立て直し、ここで追跡してくる英印軍と一戦を交え、さらに敗走を繰り返した。その間の作戦計画が詳細に師団長の手記に残されていた。河田師団長は明治25年生まれ、このため文章には難解な漢語や軍隊用語が多く、却って真実感が湧く。

2 件のコメント:

  1. 明治25年生まれとは、随分ご高齢でしたな。
    さぞ、詳細で几帳面な日誌が残されていたことでしょう。
    K.A.

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  2. k.a.さん
    当時の師団長とか中将クラスは、大体こんな年かな。戦火交える第一線とは違い、安全な後方にいるので、日記やメモを書く余裕があったのでしょう。いまとなっては貴重な資料でしょう。(N)

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