2011年11月25日金曜日

(1291)読みました55冊目 「ビルマ戦線の死角」

  副題は「菊兵団」メークテーラに潰ゆ。(ここで言うメークテーラは現在のメイティーラ)、著者は三浦徳平氏(1918年生)、1992年8月 葦書房発行。323頁、定価1700円。ビルマ戦線での記録は数多く読んだが、本書も敗色濃くなってからの戦記ものだ。ビルマ最北部(カチン州)まで進出していた菊兵団が、北からの中国軍、西からの英印軍(空挺部隊及び大型戦車部隊)と激戦を繰り返し、最後の拠点メークテーラでの接近戦で壊滅状態になった状況が、著者及び戦友の手記や談話をもとに書き上げられている。制空権が奪われ、補給方法のない前線で、日本軍は常に玉砕覚悟で戦った。敗走途中歩けなくなり、最後の武器、手榴弾で自決する光景が壮絶だ。なお、戦中戦後に誰も言えなかった「捕虜」の話もあり、英印軍による手厚い看護も紹介されている。本書を読んで戦争は絶対してはいけないと痛感。

2 件のコメント:

  1. 英国空挺部隊がビルマ北部に降下したとのニュースは、覚えているけど、それに対峙したのが「菊兵団」でしたか。大変な死闘をされたことに、心から感動しています。
    k.A.

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  2. k.a.さん
    日本の空てい部隊は落下傘中心だったと思いますが、英軍のはグライダー中心のようですね。この空てい部隊が、大戦車部隊と共に攻めてきたので、日本軍は全滅、無茶苦茶な戦争でした。(N)

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