2011年9月18日日曜日

(1223)読みました 「ビルマ戦記」後勝著

 副題は「方面軍参謀悲劇の回想」、著者は後(うしろ)勝(まさる)氏、2010年7月、光人社発行、326頁、1800円+税。著者は大正3年生まれ、陸軍士官学校、陸軍大学卒業、昭和19年ビルマ方面軍参謀(後方担当)となり、ビルマ作戦の要務に参画。ビルマ方面軍は20余万人の将兵を抱え、補給、交通、通信、経理、衛生、現地生産、労務などの状況を各師団の本部と連絡を取りながら、実情を方面軍司令部に報告する業務で、彼の場合は自ら各師団本部に赴き、目で確認していた。昭和19年といえば終戦の1年前であり、日本軍はインパールはじめ各地の戦いで敗色が強くなり、退却を続けていた。退却しながらも後方基地を策定し、そこに兵員、資材、食料、車両を集積し、前線から逃げてくる兵士を一時的に受け止める場所を計画的に作っていた。参謀だけあって、広範な「ビルマ敗戦記」を緻密に紹介。

2 件のコメント:

  1. ビルマ方面軍参謀(後方担当)とは、実に重要な役職でしたな。
    さぞや、興味しんしんの内容となっていることでしょう。
    K.A.

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  2. k.a.さん
    面白かったです。前線も大変ですが、後方も面積が広く大変、退却してくる友軍を助ける業務も担ってます。(N)

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