2017年2月18日土曜日

(3210)23年間の「負の遺産」大きい

 2月17日の朝日新聞記載のテインセイン前大統領の「軍政に幕を引いた」の記事について、工藤年博氏(政策研究大学院大学教授)が論評を発表していた。2003年スーチー氏ら一行が遊説の際暴徒に襲われ、軍政は国際社会から猛烈に非難された。批判を和らげようと発表したのが「民主化への工程表」だった。この「工程表」を実行したという意味では彼は軍の官僚だ。首相になって「国際社会と協調しないと生き残れない」と学び、改革派の素地を作った。昨年の政権交代が混乱なく進んだのは、スーチー氏が不満分子の「暴発」を抑えたからだ。中国などからの支援に支えられた軍政は23年続き、貧弱ながらインフラも整備し、全土でミャンマー語が通じるようになった。しかし「負の遺産」は大きい。高等教育は崩壊し、法体系も未整備だ。テインセイン氏が残した課題は大きい。

2 件のコメント:

  1. なるほど、「負の遺産」は結構大きいですな。今からでもスーチーさんに協力してあげれば…。
    k.A.

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  2. K.A,さん
    軍政が全土でミャンマー語が通じるようにした・・・というのは新しい見方。経済面でかつてはタイよりも優れていたのに、いまや世界最貧国に。「負の遺産」の最たるもの。教育面でも同じ。再建には相当の努力が必要であろう。

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