2012年10月11日木曜日

(1612)スーチー氏、ユゴーに重ねる覚悟

  10月9日の朝日夕刊に、表題のタイトルで、西永良成氏(仏文学者)のエッセイが掲載されていた。彼が先週1週間ほどパリに滞在し、ユゴー記念館への訪問を考えていた。スーチー氏が合計15年の軟禁生活中、独学でフランス語を学び、「レ・ミゼラブル」を愛読し、ジャン・バルジャンに深く共鳴していたことを知っていたからだ。彼女がフランスに行ったからには、「レ・ミゼラブル」出版150周年のこの年に、ユゴー記念館を訪れたはずと直感、予感は的中していた。祖国解放のために、全身全霊をささげる悲劇のヒロインが、脱獄囚として生涯住まいを転々とするユゴーの主人公に共感を覚えたのも当然だ。スーチー氏はユゴー記念館訪問によって、ジャンバルジャン同様、世界の暗く困難な行く末を直視して、何とか前に進もうという覚悟を新たにしたのではなかろうか。

2 件のコメント:

  1. 「レ・ミゼラブル」出版150周年…!
    またスーチーさん軟禁生活15年。ともに感慨一入ですな。
    逆境を耐え抜いて筋金入りとなった彼女。大いに期待したい。
    K.A.

    返信削除
  2. K.A.さん
    レミゼラブルは子供のころ読んだはずですが、すっかり忘れました。またいつか読んでみましょう。(N)

    返信削除