2016年7月16日土曜日

(2988)難民 寄る辺なき若者たち (タイ・ミャンマー国境から)

 7月16日の朝日(風)欄より。タイでは9カ所のキャンプに約10万人のミャンマー難民が暮らす。カレンなど少数民族の武装組織と国軍の戦闘が激化した1980年代半ばに大量の難民が発生した。最初のキャンプができたのが84年。32年経ち「忘れられた難民」と呼ばれる。山を下りた国境の町メソトは、巨大なショッピングモールができ好景気に沸いている。難民の帰還も現実味を帯びてきた。だが気になる話を耳にした。難民の自殺が急増しているという。難民第一世代は、凄惨な経験をしてもなお望郷の念を失っていない。だがキャンプ生まれの世代は、自分は誰で、なぜここにいるのかを答えあぐねるアイデンティティー喪失の危機にある。国連によると、紛争や迫害で住んでいた地を追われた人は昨年6530万人。難民はすべてを失って祖国を出るのだ。

2 件のコメント:

  1. これは大変なこと。スーチー国家顧問は、早急に対策を講じてほしい。
    K.A.

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  2. K.A.さん
    日本政府が取った定住難民の扱いは成功しなかったと言えよう。スーチー政権になって、定住難民の帰国はやむを得ないが、彼らが帰るところは本当にあるのかしら? 不安が募る。

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