2016年2月18日木曜日

(2839)読みました「ビルマ曼荼羅」

  友人STさんから借りた「ビルマ曼荼羅」を読んだ。著者は梶上英郎(三井造船勤務)、出版社・定価は無記載(自費出版)、平成8年6月発行、214頁。主人公浅香は戦後ビルマのシッタンに建設中のシッタン製紙工場に派遣された。現場には日本からきた建設作業員と現地ビルマ人作業員が一緒になって工場建設に従事していた。その中には正体不明の年配者もいた。トイレや温泉などの軽い話題の中に、少数民族カレン人とミャンマー人の恋愛・結婚問題や、インパール作戦の悲惨さ、帰国を望まない生き残り日本兵の心情、敗走を続ける日本軍のシッタン河渡河の戦争物語などを散りばめながら話が続く。そして後半、正体不明だった年配者の素性が明らかになっていく。戦中戦後のビルマの情景を正に曼荼羅のように散りばめた著者の筆力に敬意を表す。

3 件のコメント:

  1. 中々感動的な本ですな。多くの関係者に読み継がれますように‥。

    K.A.

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  2. K.A.さん
    ビルマ関係の小説はいろいろ読んだが、この本はロマンに満ちた素晴らしい一冊。自費出版ではもったいない気がする。

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  3. K.A.さん
    ビルマ関係の小説はいろいろ読んだが、この本はロマンに満ちた素晴らしい一冊。自費出版ではもったいない気がする。

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