2010年11月23日火曜日

(925)「国境に宿る魂」を読みました

(2010年11月23日)

  最近ビルマ関係の本を7冊読み耽っている。いま読んだのは「国境に宿る魂」(黒岩搖光著)、世織書房発行、254頁、2400円、2010年10月発行。著者は1981年生まれで若い。オランダのユトレヒト大学大学院での修士論文作成のためタイ・ビルマ国境に半年間滞在してカレン民族やカチン民族の民族意識を調査した成果をまとめたものである。その中で、タイ・ビルマ国境にあるカレン青年の学校で講師として赴任、カレンの青年と寝食を共にし彼らと議論を続けた。カレン民族の場合、ポーカレン、スコーカレン、デルタカレンなどお互いの言葉の通じないカレン人もいるので、彼らはその民族ごとに集まる習性があり、民族間に隠然とした葛藤のあることを紹介している。もちろんビルマ族に対しては心の底に怨念があるようだ。民族とはいったい何だろう。きょう韓国・北朝鮮では同一民族同士の砲撃戦があったが。

4 件のコメント:

  1. 民族の場合、少なくとも共通言語が必須だと思うけど、なかなか深刻な問題ですな。
    K.A.

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  2. 日本でも明治維新の頃は、藩によって敵対意識もあったような?でも民族意識とは違うんでしょうねえ…

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  3. stさん
    日本でも昔は刀や矢で同一民族同士が殺傷してましたが、明治維新以降は憎しみがあっても殺傷はないはず。
    ビルマや北朝鮮は100年遅れている感じ。

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  4. k.a.さん
    ビルマカレン族といっても実際には更に細分化されており、言葉が通じない部族が多数あるようです。「統一」はすごく難しいでしょう。(N)

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