2010年11月16日火曜日

(918)スーチーさん解放に思う

(2010年11月16日)
  13日スーチーさん(65歳)が7年半ぶりに解放され、自宅前で集まった数百人の市民の前で「有難う」と挨拶し、団結を訴えた。また翌日はNLD本部前で軍政との対話の準備があると訴え、さらに「国民の皆さんと一緒に行動する」と4万人の聴衆に向かって演説した。このように彼女を歓迎するムードは依然として高いが、彼女の復帰で民主化が進むか否かは悲観的だ。軍政側が20年間かけて作り上げたロードマップを打破する方策がないからだ。軍政側はスーチーさんに対して4回目の逮捕に踏み切れるし、NLDとNDFの分断にも成功している。第一、新憲法を92%の国民が賛同しているので、軍政による「自称民主化文民政権」の樹立も確実であり、中国やインド、アセアン各国も選挙結果を歓迎する意向。ビルマ経済も天然ガスの輸出で上向いている。私はスーチーさん解放を一応は歓迎するが前途は多難と思う。

2 件のコメント:

  1. 4万人なんてコンサート並み、どうやって数えたんでしょうね?
    今後どうなるのか、またすぐ拘束、軟禁なんていう事態だけは避けてほしいですが…ならないでしょうが…

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  2. 「軍政との対話の準備がある」という表明は、国際社会にとっても好ましいのでは…?
    K.A.

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