2012年2月17日金曜日

(1375)読了79冊目:「女たちのビルマ」

  「女たちのビルマ」、副題は「軍事政権下を生きる女たちの声」、アジア現代女性史の4巻に当たる。藤目ゆき監修、タナッカーの会編、富田あかり訳、2007年12月・明石書房発行、446頁、4700円+税。ビルマ軍事政権下の貧しい社会は、合法社会と非合法社会に分断され、それぞれの社会で少なからぬ女性知識人が、苦労に耐えて生き伸びてきた。この本は、主に非合法社会での女性の声を58件の短編で紹介している。監獄に収容された女性たち、内戦や民主化闘争から生まれた第二世代の娘たち、国境で難民として暮らす女性たち、少数民族の女性たち、人身売買された女性たちなど、数多くのビルマ女性の声が詰まっている。日本で始めて公表される大量の声に圧倒される。女たちがこぞって政治の表舞台に躍り出たときこそビルマは変わると結んでいる。

2 件のコメント:

  1. 軍事政権が終わって本当に良かったですな。
    軍の力が復活しませんように!
    K.A.

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  2. k.a.さん
    軍事政権は終わったとはいえません。経済立て直しのために、終わったふりをしてると言った感じです。何しろとんでもない憲法が国民投票で採択されましたから。(N)

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