2012年2月5日日曜日

(1363)読了76冊目:ビルマ「発展」のなかの人びと

     田辺寿夫岩波新書444)、1996年5月・岩波書店発行、定価650円、209頁。著者のビルマ名はウシュエバ。ビルマ関係者でこの名前を知らない人はいない。NHKで国際放送ビルマ語番組を長年にわたり担当、ビルマ語の翻訳や通訳としても超一流。この本は、ビルマの地理や歴史から始まり、それぞれの地域の特色を紹介、スーチーさんや、88事件などの民主化闘争の実態、国軍が国の要として政治を担いだした様子、軍事政権に対する国際社会の関与の問題など、広範に解説している。また、随所に在日ビルマ人との交流風景が描かれており、著者のビルマ人を愛する心情がよく描かれている。最近、ビルマ新政府は政策をきく変えているが、それ以前のビルマの様子を平易な言葉で紹介している。ビルマに関心を持つ人びとの必読の書の一つ。

2 件のコメント:

  1. 「ビルマ民主化」への展望が開けた現在では、一段と楽しく読むことができますな。
    K.A.

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  2. k.a.さん
    そうですね。いい所を付いていますね。でも軍事クーデターがまた起こるでしょう。(N)

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