2012年5月31日木曜日

(1479)読了103冊目:「Driven Away」

  副題は「中国―ビルマ国境で起きているカチン民族女性の人身売買」、2007年1月・在タイ国カチン女性協会(KWAT)発行、監修:田辺寿夫、翻訳:難民支援協会ボランティア有志、編集:熊切拓 他、72頁、横組み。この報告書は、2000年から2004年にかけて発生した63件の人身売買事件を取り上げ、事件に巻き込まれた14歳から20歳の婦女子85人の証言をもとにKWATがまとめたもの。人身売買が行われる原因として、カチン民族への差別、政府軍部隊の駐屯、彼女たちの極貧の暮らし、雇用機会の欠如、汚職の習慣、公共サービスの不足、麻薬撲滅運動による収入の不足、IDカード交付の怠慢、などを訴えている。この本の後半では、63件の事件内容が一覧表になっており、理解しやすい。この報告書によってカチン女性の苦しみがはっきりした。

2 件のコメント:

  1. 痛ましい報告書ですな。
    事態が一刻も早く改善されますように!
    K.A.

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  2. K.A.さん
    山間地帯の貧困の解決が急務ですね。それと、それと女性への人権尊重教育かな。
    日本でもヤクザによる人身売買があるのでは?

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