2012年5月14日月曜日

(1462)ビルマからの手紙(新・旧)の書評

  5月7日の朝日新聞書評欄に、毎日新聞社から発行された「新ビルマからの手紙」と、15年以上前に発行された「ビルマからの手紙」の増補復刻版の2冊が取り上げられていた。各1575円、訳者は土佐桂子、永井浩ほか。評者はいとうせいこう氏。どちらの本もビルマの季節の移り変わりが端正な文章で活写されていてみずみずしく、その分だけ時を問わずに襲い掛かる弾圧の過酷さがひしひしと伝わってくる。だが、著者自身が何度も触れる通り、ビルマ民主化運動を担う人たちは「生来の明るさ」を持つという。逮捕を恐れずに集まるジャーナリストや民衆たちは決してユーモアを欠かさない。著者スーチー女史の毅然とした姿勢、慎み深いまなざし、そして圧倒的な教養は無論のこと、日本人がビルマから学ぶべきは、この粘り強い抵抗の明るさではなかろうか。

2 件のコメント:

  1. 実際、みなさん常に笑顔ですよね。

    ときどき、つらければつらい話をするほど、
    かえって笑顔を保とうとしている時があります。

    笑顔とユーモアが、パワーの源なのでしょうね。
    現代の日本人が真似るにはちょっと難しいでしょうか?

    返信削除
  2. stさん
    私のモットーは笑顔と感謝と継続。前の二つはビルマ人から得た宝物、三つ目は私の実感です。

    返信削除