2012年12月4日火曜日

(1666)読破128冊目:「ミャンマー現代短編集②」

  編訳は南田みどり、1998年9月・大同生命国際文化基金発行、292頁。この書は18篇の短編より構成されており、それぞれ、4つの場面にまとめられている。第1場:街角で(1頭の馬・他3編)、第2場:女・子供(小さなエーちゃんの告白・他5編)、第3場:生きるために(腹は主張する・他4編)、第4場:周縁から(蓄音機回しの物語・他2編)。これらの短編はいずれも訳者が月刊ジャーナルなどから選び出したもので、1990年前後のミャンマーの民衆の日常の暮らしを紹介したもの。これらを通して読むと、多民族国家ミャンマーの町、村、山に住む民衆の生きざまや、心の営みがよく理解できる。貧しさを描いた作品が多いが、一方知恵を働かせて、たくましく生きる人々が紹介されている。ミャンマー人を理解する上で役立つ作品だ。なお短編集①は後日紹介する。

2 件のコメント:

  1. なるほど、ミャンマーは多民族国家なんだ。
    互いに知恵を出し合って、協力し合ってほしい…。
    K.A.

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  2. K.A.さん
    ミャンマーの将来像がはっきりしないので、各民族がバラバラに動いている。その中で、個人や家族が自分たちの殻の中で、生きているんだなあと思わせる短編集です。

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