2012年12月22日土曜日

(1684)読了131冊目:「ミャンマー現代短編集1」

  南田みどり編訳、1995年2月・大同生命国際文化基金発行、243頁、定価は不詳。編者は14の短編小説を選び出したが、その基準として、作中に何らかのインパクトが感じられ、書き手のメッセージが明確で、日本人がミャンマーを知る手掛かりが得られやすい作品に絞った。そのために、作家を男女半々とし、ヤンゴン派とマンダレー派も半々とした。そしてミャンマー式の生、働、老、病、死そして政治、経済、社会の実相も紹介している。この1冊を読めば、1980年代を中心としたミャンマーの人々の姿がよく理解できる。掲載作品は、落書き病、借家、誰のせいだって!、蝉、同類多数、夢の河、雲間浮遊、甘い微笑、輿入れ支度、国中安泰、漂流果実、生類解放、かぐわしき接吻を、ああ…笛吹きよ、の14編。翻訳が見事なのでどの作品もすらすらと頭に入る。

2 件のコメント:

  1. なかなか面白そうですな。特に「蝉」、「国中安泰」には興味津津…。
    K.A.

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  2. K.A.さん
    短編というか随筆というか、いずれも軽く読めて面白いです。

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