2012年9月13日木曜日

(1584)読了120冊目:「現代ビルマ短編小説集上下」

  編・訳は大野徹、ビルマ叢書文学編5・6、1983年3月・井村文化事業社発行(発売は勁草書房)。上巻は233頁(16編)、下巻は234頁(14編)、共に定価1350円。内容は編者が自ら雑誌から拾い集めた30編の最もビルマらしさの見られる1958年~82年の短編集。上巻の内容は、「思い違い」、「マラリア」、「便所」、「死への一服の薬」、「徘徊する宝の山」、「深夜の旅人」、「無謀な猟師」、「独楽の上の石灰」、その他8編。下巻の内容は「初夏、霞たなびく頃」、「不漁の日」、「ポウパーのメーザーユ」、「ラングーン爆撃の日(日本軍がラングーンを占拠した時、ビルマ志願航空隊による爆撃)」、「立てれば白く倒せば緑色」、「頭から足先まで覆われて去って行った」、その他8編。全体的に農村、山村、漁村の生活情景が多く、30~50年前のビルマがよく理解できる。

2 件のコメント:

  1. 数十年も前の雑誌からの短編集とは珍しい。ビルマの人々同様、
    我々にとっても、懐かしい情景が蘇る…。
    K.A.

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  2. K.A.さん
    30編はどれも面白かった。というか、面白い小説を編者が選んだのかもしれない。
    農山村、漁村の話が多いが、それでも近代化しつつある風景(ディーゼル車やバス)も掲載されていた。

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