2013年3月14日木曜日

(1766)読了142冊目:「未知なるミャンマー」

 春日孝之著、2012年5月・毎日新聞社発行、197頁、1500円+税。著者は2012年から毎日新聞社アジア総局長。目次は、「謎の遷都」、「占い大国」、「軍政幹部女装で厄払い」、「動物園の主役」、「黄金と麻薬の対極」、「巨竜(中国)の存在感」、「墓なく名字もなく」、「善は悪なり悪は善なり」、「サイクロンとチャーチル」、「建国の父暗殺の謎」、「紙幣何度も無価値に」、と続く。著者は2011年7月から3週間、紙幣研究家という肩書でミャンマーを訪問したが、この時期は、ちょうどテインセイン大統領とスーチー氏の歴史的会談が行われる寸前であり、ミャンマー民主化が劇的に動き出した時期と重なっていた。著者が疑問に思っていた話題、取りも直さず我々も知りたかった内容をズバリ解説している。さすがベテラン記者の筆致であり一気に読み終え十分満足した。

2 件のコメント:

  1. 紙幣研究家とは、珍しい肩書ですな。
    それにしても、「紙幣何度も無価値」とは、大へんなことでは…。
    K.A.

    返信削除
  2. K.A.さん
    切手研究家と同じように、紙幣研究家は各国にいます。事実この作者は、記者であると同時に、紙幣の研究では結構知識を持っていたようです。記者ではミャンマー入国が難しいと考えての窮余の一策だったのですが、ミャンマー側は最初から記者であることを知っていたようです。高額紙幣を無価値にしたのは、ミャンマー国内を闊歩する中国やインドの富豪を一掃するためのようです。

    返信削除