2009年3月10日火曜日

(303)法の公平か人権か

(2009年3月10日)
  最近のテレビ、新聞でフィリピン人カルデロンさん一家の国外退去処分の話題が大きく報じられている。昨日父親は収容され、母親と長女のり子さん(中学1年生)は16日まで仮放免の期限を延長し、のり子さんだけが日本に残り両親は強制送還に応ずるかどうか、決断しなければならない。のり子さんは親子3人が日本に残ることを熱望している。ここで問題になっているのが、偽造パスポートで不法入国した親の法的責任であり、正規ビザで入国してオーバーステイになった場合よりは遥かに重罪である。法の公平という面では両親の強制送還はやむをえない。しかし日本で生まれた13歳の子供を一人日本に残すことは人権問題であり、日本語しか話せない子供をフィリピンに帰すことも人権問題であろう。一家が10年以上真面目に生活してきたことを考えれば、3人の在留を認めてあげたい。結論はあと6日後に決まる。

4 件のコメント:

  1. この問題は法務省、入管をよく知っている人はなおさら胸が痛みます。入管での厳しい思いを身をもって知っているだけに他人事とは思えません。
    冷たいようですが、特例を認めれば同じような人達が在特許可を認めろと出てくるでしょう。
    私が大嫌いな法務省が娘さんのみ在特許可を出してもよいと言っただけでもすごいなと感じました。でも来週の出頭で収容されてしまったら私は法務省と字を見ただけで気分が悪くなるでしょう。
    今回の件は家族全員OKと特別な前例ができるのではと期待しています。これ以上私が法務省、入管を嫌いにならないために・・・・

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  2. 戦車ツマさん
    私も家族3人が引き続き日本で生活できることを望んでいますが、さりとて旅券偽造という大罪を犯した両親を特例で許していいのか判断に苦しみます。将来の少子化を考えれば10年間も平和に暮らしていたのだから、許してもいいのかなあ。まあ法律を変えることが先かな。13歳の子が一人で生きていけるのかなあ。いろいろ考えてしまいます。(N)

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  3. ついに結論が出てしまいました。
    両親のみ帰国。
    一番無難でありながら寂しい結果でした。
    私は仕方のないことだと思います。
    やはり法の公平は強いですね。

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  4. 戦車ツマさん
    メールを拝見してまだ決まってないよと返信しようと思って、テレビを見たらその通り、まあそれなりに納得しました。
    同じ境遇のビルマ人もいると思います。ただビルマ人とフィリピン人の違いは、ビルマ人の場合難民申請すれば強制送還がない点で、この点少し救われますが。でも「法の公平」は・・・・。(N)

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