2013年9月14日土曜日

(1950)恋しい日本へ、帰れない

  9月14日の朝日Be面より。ビルマの竪琴(1985年)の紹介。この夏、ムドンに住むサンサンテイ(日本名高山サクラ:53)さんは、「ビルマの竪琴」を生れて初めて見て、大泣きした。中井喜一さん演じる主人公が、泣きたくなるほど父に似ていたからだ。サクラさんの父は医師だった。両親と死別して、北京の大学で医学を修めた。終戦直後に、北京からミャンマーに移り、患者さんの娘と結婚し、娘4人に恵まれた。50歳を迎えた1962年、軍事クーデターで政権を握ったネウィンが、外国人締め出し政策を取り、病院が閉鎖、父は無念さに耐えてタクシー業に転じた。「日本は恋しいが、いったん出たら娘たちと一緒に暮らせなくなる」と。父は生涯ミャンマーにとどまり、87歳で逝った。「竪琴」を見終えてサクラさんは「父に見せたかった。きっと大泣きしたでしょうね」

2 件のコメント:

  1. 中井貴一はミャンマー人の顔立ちそっくりだそうですね。
    スーチーさんが中井貴一をイケメンと言ったとか?
    このサクラさんのお父さんは私の祖父に近い年齢かな?存命なら今年99歳(ありえない!)
    私の祖父は日中戦争の時に北京にいたことが最近わかりました。
    私は祖父が北京にいたと言うことを知らずに留学していたのです。無事に帰国できたのは祖父のお陰だと感謝しています。
    ヤンゴンに到着してすぐ日本人墓地にお参りに行った事は今でも忘れられません。ビルマの竪琴の石碑にも手を合わせてきました。

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  2. 戦車ツマさん
    中國にいた日本の軍隊の多くは、ミャンマーに転進したそうです。もしかして、おじいさんもミャンマーに行ってないかしら。もしそうだったら、日、中、緬の3国が関わる壮大な歴史小説が書けそう。

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