2013年9月15日日曜日

(1951)浅薄な「正義」に抗い、若人悼む(ビルマの竪琴)

  昨日(9月14日)の朝日の裏面より。「ビルマの竪琴」には1965年公開の第1作と、85年の第2作があり、いずれも市川昆監督がメガホンを取った。原作者竹山道雄氏に現地の様子を尋ねるつもりだったが、竹山氏は行ったことはないとの返事。監督は竹山氏のイマジネーションに感嘆。世間ではよく童話作家かと思われたが、本職はドイツ文学者で、旧制一高の教授。執筆した動機は一高生たちの戦死。終戦後、戦犯も学徒兵も復員兵もひとまとめに悪人視する風潮が広まった。そういう浅薄な「正義」に抗い、若人を悼む気持ちから書いたという。戦後、竹山氏はドイツ文学を講ずるかたわら、折々の政治・外交について積極的に発言した。記者は竹山氏が夢に見た街ムドンを訪問、日本兵捕虜収容所の跡を探したが、あるのは英兵が眠る広大な墓地だけだった。

2 件のコメント:

  1. 「ビルマの竪琴」が2作あるとは知らなかった。
    武山氏の想像力に驚嘆し、執筆した動機に感動!

    K.A.

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  2. K.A.さん
    私は、「ビルマの竪琴」が童話ということは最近知った。いろんな面で「すごい作品」だった。

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