2013年6月4日火曜日

(1848)読了160冊目:「ラフ族のむかし話」

 副題は「ビルマ山地少数民族の神話・伝説」、「東京外語大学アジア・アフリカ言語文化研究所叢書、知られざるアジアの言語・文化Ⅱ」、チャレ著、片岡樹編訳、2008年4月・雄山閣発行、横組み、181頁、6200円+税。ラフ族は中国雲南省から東部シャン州、タイの山地にかけて居住する少数民族で、中国には約45万、ビルマには10万人以上住む。19世紀末には多くのラフ族がビルマ側に逃れ、キリスト教が再興していった。ラフ語のローマ字は、最初キリスト教徒の間で使われだし、その間「むかし話集」も広がっていった。著者はこの「むかし話集」を取上げ、聖書との関係を調査。このように、本書はラフの牧師が、ラフの信者に向かい、ラフの言葉で話しかける内容を和訳したもの。他にラフ人の生活・歴史などの解説もある。少数民族研究資料として面白い。

2 件のコメント:

  1. これもまた珍しい書物。
    なるほど、少数民族研究家に喜ばれることでしょう。
    K.A.

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  2. K.A.さん
    山地に居住する少数民族を調査する方法を実践したわけで、すごい執念だと思う。このようにして、少数民族の実態が少しずつ明らかになっていくのだなあ。

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