2013年6月11日火曜日

(1855)読了162冊目:「歴史物語ミャンマー下」

 副題は「独立自尊の意気盛んな自由で平等の国」、山口洋一著(元ミャンマー大使)、2011年10月・カナリア書房発行、309頁、1800円+税。目次は、第8章:三次にわたる英緬戦争とイギリスによるミャンマー全土の征服、第9章:イギリスによる植民地支配と独立への道のり、第10章:独立以降の国づくりの歩み と続く。山場はこの第10章にある。著者は88年8月の騒動を民主化要求運動とみるマスコミ論評を批判し、また、スーチー氏の国軍批判の言動をも批判している。「あとがき」を見ると欧米諸国や国際マスメディアは歴史に遡るミャンマーの本質への無理解故にこの国の実情について歪められた認識をもち、それに基づいて軍政バッシングを続けてきた…とある。軍政時代を褒め称える珍しい書だ。歴史にはいろいろな見方があるものだと感心する。

2 件のコメント:

  1. 軍政時代を褒めたたえるのは、「泥棒にも三分の道理」の類でしょうな。
    三次にわたる英緬戦争とは、ビルマ国民は大変なことでしたな。
    K.A.

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  2. K.A.さん
    駐ミャンマー日本大使の発言であり、ご指摘の通り「三分の理」の範疇でしょう。
    あるいは、駐ミャンマー日本大使は、ミャンマー(軍事)政府におべっかを言うのが仕事なのかしら。

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