2013年6月16日日曜日

(1860)読了165冊目:「ビルマ古典歌謡の旋律を求めて」

  副題は「書承と口承から創作へ」、著者は井上さゆり(東京外大非常勤講師)、2007年11月・風響社発行、57頁、700円+税、ブックレット「アジアを学ぼう」6。著者の博士論文を中心にまとめた学術書である。第1章:ビルマ古典歌謡、第2章:古典歌謡の創作、第3章:歌謡集の伝承機能、第4章:伝承のかたち。ビルマ古典歌謡は「大歌謡」と呼ばれ、王朝時代後半から植民地時代にかけて枠組みが設定された古典歌謡の総称であり、その枠組みは歌謡集編集を中心になされてきた。既存の作品の旋律は、次の創作に何度も利用されてきた。このため作品の新しさは、既存の作品との僅かな差異を示すこととなる。既存の知識体系を徹底的に学び、体や指先に覚え込ませるという伝承方法を紹介。このように書承と口承を学んだ後、創作に入るという方法。

2 件のコメント:

  1. ビルマ古典歌謡伝承法とは珍しい。よく調べられましたな。
    K.A.

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  2. K.A.さん
    日本では古典歌謡をどうやって伝承したのでしょうか?
    ビルマ方式ではないと思いますが?
    そもそも日本の古典歌謡とは、どんな歌かしら?

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