2008年12月8日月曜日

(211)続 難民キャンプ潜入記

(2008年12月8日)

  昨日に続いて「ミャンマー難民キャンプ潜入記」を読み出した。私はタイ国境にある難民キャンプは、メソットの近くにあるものと思っていたが、結構広範囲に分散していて、9箇所もあることを知った。ここに16万人ものビルマ難民が住み、その多くがカレン人だという。著者は、ミャンマーを知るには、アウンサンスーチー女史対軍事政権の構図だけみていても分からない、なぜならば両者ともビルマ族であり、それは多数派の中の勢力争いに過ぎず、虐げられている少数民族への視線が必要であるという。現地難民の実態は飼い殺し状態であるが、彼らは自己主張をあまりしない民族だから大きな問題に発展していないとの見方。カレンの成り立ち、ビルマ族対カレン族の怨念の歴史など教わる所が多い。本書は単なる旅行記ではなく、軍政から抑圧され、難民になってる少数民族カレン人の悲痛な叫びを取上げている。

2 件のコメント:

  1. 軍政から抑圧されているカレン族は、全く、お気の毒!
    わが国で、ほとんど民族問題がないということは、神様に感謝すべきことなんですな。
    K.A.

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  2. k.a.さん
    民族問題と宗教問題は時に手を結び、時に争っています。カレン人の多くはクリスチャンですが、数年前には、カレン仏教徒と、カレンキリスト教徒が争い、また、昨年秋には仏教徒に銃を向けたのが軍事政権(ビルマ族)、複雑過ぎます。日本の政争は可愛いですね。(N)

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