2012年8月25日土曜日

(1565)読了116冊目:「ビルマ軍医戦記」

  副題は「地獄の戦場 狼兵団の戦い」、著者三島四郎(岡山医大卒、市民病院勤務後見習士官として応召)、2005年4月・光人社発行、427頁、895円+税。前作は1998年発行の「ビルマ戦線ピカピカ軍医メモ」、同一著者が同一現場を7年後に描いているので、前作の追補版という感じ。そのためか、実に細かいところまで戦闘、自然、人間を観察している。英印軍の追撃を受けながら薬品も器具も食料もなく、多数の戦傷病兵を抱える野戦病院でメスを握る若き軍医たち、一読後著者に畏敬の念を感じた。なお軍医には住民宣撫の役目もあるが、多くのビルマ人は好意的だ。気になったのが、先日、大阪維新の会の橋下市長が「証拠があるのか」と発言した従軍慰安婦問題、この本にも当時の状況が淡々と描かれていたが、強制連行のイメージは皆無だ。

2 件のコメント:

  1. 7年も経ってからの出版ということは、「是非とも読んでほしい」との著者からのメッセージであり、読者に多くの感銘・感動を与えることでしょう。
    K.A.

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  2. K.A.さん
    そういう見方もありますね。戦争絶対反対!(N)

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