2012年8月20日月曜日
(1560)読了114冊目:累骨の谷
「累骨の谷」、副題は「ビルマ兵站病院壊滅記」、無名戦士の記録シリーズの一冊であり、著者は橋本武彦(医学博士)、1981年7月・旺文社発行、245頁、1200円+税。著者は昭和18年、軍医学校を卒業したのち、ビルマ方面軍に配属され、メイミョ―からセジに兵站病院を移動、しかしウインゲート空挺部隊(1万7千人)と遭遇し退路を断たれようとしていた。すでにインパール作戦は失敗し、敗走してくる大勢の日本軍兵士の治療に当たりながら、タイのチエンマイ目指して敗走を続けた。国境の山頂近くで足を滑らせ谷に落ちたが、そこで著者はたくさんの死骸を見た。ちょっと上に登れば頂上に出られたのに、道を間違えた兵士はここで息絶えたようだ。この谷の凄惨な情景が題名となっている。私もいろんなところで活字が滲んで見えた。戦争は絶対反対だ。
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いま日本で「戦争も辞さない」なんて言っている人は、自分自身が戦線に出る気はないのでしょうね。
返信削除他の誰かを矢面に立たせて、自分は死ぬはずはないとでも思っているんでしょうか。
そういう人こそこういう本を読んで欲しいものですが。。。
stさん
返信削除私も同感です。人を2人以上殺したら即刻死刑という国際条約ができないかしら。(N)