テインペーミン著、南田みどり編訳、2010年2月・大同生命国際文化基金発行、アジアの現代文芸ミャンマー⑦、257頁。著者は1914年誕生、1934年ラングーン大学自治会執行委員、41年抗日組織に参加、51年人民統一党、62年クーデター以降は社会主義平和党に協力、この間執筆活動を続けた。内容は◆独立すれば、◆万事異常なーし! ◆裏切り者だと! ◆折れた櫂、◆老教師の問題、◆法的枠内の中年独身主義男、◆美よ、今日はお前に会えなかったか、◆座る場所を確保したら。以上の8編。著者はミャンマーの議会制民主主義からビルマ式社会主義への体制の変化を直視し、自らも政治の荒波に身を投じ、時代に翻弄される民衆の姿や、その時代の庶民生活を克明に描いている。まさに政治と文学のはざまを駆け抜けた短編集で面白い。
2013年12月26日木曜日
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テインペーミンさんは、恐らく存命ではないと思うけど、いつ読んでも面白い内容なのでしょうな。
返信削除K.A.
K.A.さん
返信削除自らが反政府団体、労働団体のリーダーとなり、庶民の代表として活躍した人物が文筆家、ということで、作品は痛快で面白い。