2013年4月22日月曜日

(1805)読了147冊目:「悲風ビルマ戦線」

  藤井重夫著、1971年8月・番町書房発行、311頁、650円。著者は朝日新聞陸軍報道班員、類書の多くは直接戦闘に加わった軍人の執筆が多かったが、本書は民間人の執筆。内容は①国境線に戦雲動く、②北ビルマ蛮界の密林戦、③難攻不落のモール要塞、④万骨枯るインパール、⑤雲南の全員戦死と続く。主要なビルマ戦線を駆け巡り、特にウインゲート空挺部隊との死闘の様子は凄まじい。また、別見出しで「永遠の愛号」という記事を30頁ほど掲載している。中国雲南省の拉孟(らもう)での戦闘にかかわる話だが、主題は朝鮮系の従軍慰安婦6人の暮らしと、対敵専用の卑猥な絵が描かれたビラの配布活動が描かれている。多分フィクションと思われるが、スーチー氏をはじめ近年社会的に批判されている問題なのでハラハラしながら読み終えた。

2 件のコメント:

  1. 陸軍報道班員の視点からの著書なので、貴重な内容があることでしょう。
    戦争にはコリゴリ、平和が続きますように…。
    K.A.

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  2. K.A.さん
    私も最初は、他の執筆者と違うかなと思って期待していましたが、報道班員といえども、第一線に兵士と一緒に駆り出されていたせいか、類書と同じ書きようでした。あるいは政府が纏めた「戦史」をもとにして書いたためかもしれません。

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