2012年4月9日月曜日
(1427)読了97冊目:「生還者たちのビルマ」
副題は「知られざる戦場の記録」、太田毅著、1987年8月・葦書房発行、392頁、1957円。著者は従来知られていなかった5つの戦史を書くべく、多くの帰還兵と会い、まとめ上げた。①巨弾を撃て(ウインゲート空挺団掃討戦)、②恵通橋を爆破せよ(有川挺身隊の苦難)、③騰越城の脱出者(名捕手吉原正喜の行方)、④飢餓と病魔と大軍と(平憂守備隊4か月の苦闘)、⑤龍陵最後の死闘(秘密兵器の最後)と続く。①と⑤は、当時日本軍の秘密兵器といわれていた大型臼砲に触れ、ただ1回しか発射していなかったが、威力は十分あったという。③は巨人軍の名捕手と言われた吉原正喜の戦死場所について、従来確たるものがなかったが、今回これを確認した。通して言えることは、軍上層部の作戦が愚かだったため無残に戦没者を作り敗戦に至ったという。
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奇跡的に生き残った人々の証言は、大変重要であり、後世に語り継がれなければいけませんな。
返信削除K.A.
k,a,さん
返信削除戦争を知っている世代はそろそろいなくなります。これらの戦記は次代の青年にぜひ読んでもらいたいと思います。