副題は「伝統法の歴史的役割」、著者は奥平龍二(東京外国語大学教授)、2002年3月・日本図書刊行会発行、202頁、2000円+税。目次はⅠ.ビルマの伝統法概説、Ⅱ.ビルマの「ダマタッ」(成文法)、Ⅲ.ビルマ伝統法の歴史的展開、Ⅳ.ビルマの伝統法研究における諸問題。本書は、著者が1970年代後半から現在まで、ビルマ法制史研究に関して発表した資料を整理したもので、王朝時代に編纂された成文法「ダマタッ」の研究から始まっている。当初、インドの「マヌ法典」の影響を受けた法律書が、多く存在していることを分析、この「マヌ法典」はインド・ヒンドウーの古代法典が、仏教的に改作された世俗法であることを認めた。このため、古代インド法とビルマ伝統法がどのように変化したかを調べ、さらに、「上座仏教国家」の法制にも触れた労作である。
2013年9月4日水曜日
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色々と、耳慣れない言葉を教えて頂き、感謝…。
返信削除立派なライフワークで、関係者に大変喜ばれることでしょう。
K.A.
K.A.さん
返信削除このような著作を記述できるとは、よほどの勉強家であろう。ただただ尊敬するのみ。