2012年6月23日土曜日
(1502)読了106冊目:「異郷の女」
副題は「戦争と愛との物語」、村松喬著、1956年12月・虎書房発行、270頁、定価230円、直木賞候補作品。著者が日日(現毎日)新聞社ビルマ特派員だったころの体験をもとに、戦後10年目に発表したシャン女性との恋愛小説。その背景に、ビルマの慣習やシャンの歴史があり、戦争があり、宗主国が英国から日本に替る時代の変化があった。多くのビルマ人は打算で動いていた。特派員は当初メイミョ―にいて、現地で雇った数人の現地人と共同生活を始めた。その中の一人の青年Bが実に忠実に働いてくれて、大いに助かっていた。そのうち主人公はシャン女性と純愛の生活を繰り広げたが、戦争は二人の仲を無残にも引き裂いた。そして背後で操っていたのは・・・・。この本を読み終えてジョージ・オーウェルの「ビルマの日々」を思い出した。お勧めしたい。
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「背後で操っていたのは…」誰かわからないけど、全く戦争は悲惨で非情ですな。
返信削除B青年の存在には、救われる…。
K.A.
K.A.さん
返信削除背後で操っていたのは実は……です。クライマックスをバレバレにしないように、ここでも伏せておきます。(N)