2012年12月30日日曜日
(1692)読了133冊目:「ビルマの名将 桜井省三」
副題は「泥まみれの将帥 その生き様の記録」、著者は上條彰、1992年2月・戦史刊行会発行、発売星雲社、定価2500円、387頁。著者は桜井省三とは一度も会ったことがないが、隣接した部隊での長であり、戦後多くの情報を探し当て、類まれな洞察力と、人情味の厚い名将軍の生き様を追い続けた。将軍は陸軍船舶の開拓者であり、上陸作戦の第一人者としてスタート、師団長として中支で活躍後ビルマに侵攻、ラングーンやエナンジョンを制圧、慰霊祭が行われたが、その際桜井師団長は英印軍の慰霊碑も作れと命じた。当時の鬼畜米英という環境下では考えられない命令であった。その後アラカン作戦、インパール作戦、イラワジ会戦、ラングーン撤退、シッタン渡河、抑留生活と続く。戦闘中でも多くの短歌を残し、戦後は、隠遁生活を続け96歳で大往生。
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確固たる使命感・人生観と、幸運にも恵まれたよき人生でしたな。合掌!
返信削除K.A.
K.A.さん
返信削除敵である英印軍の慰霊碑を作ったということは、当時の環境では考えられないことです。多くの短歌を残したということも、名将といわれるゆえんでしょう。