2012年7月2日月曜日
(1511)読了109冊目:「アウンサンスーチー」
副題は「変化するビルマの現状と課題」、根本敬・田辺寿夫共著、2012年6月・角川書店発行、239頁、781円+税。内容は第1部と第2部に分かれており、第1部は「アウンサンスーチーとビルマの政治」(根本敬著)で、「ビルマの変化とアウンサンスーチー」、「アウンサンスーチーの歩みと思想」、「アウンサンスーチーとビルマの未来」がやさしく解説されている。第2部は「ビルマ人と日本人」(田辺寿夫著)で、「日本に生きるビルマ人」、「日本から見たビルマ、ビルマから見た日本」、「東日本大震災と在日ビルマ人」、「日本とビルマの未来」がウ・シュエバ流に描かれており分かりやすい。最近ミャンマー政府が民主化に大きく舵を切ったが、大勢が半信半疑で変化の行方を見つめている。この時期に本書が出版されたことは、タイミングがよく、一読をお勧めする。
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アウンサンスーチーさんは、少数民族問題でも新政権と協力して改善していけるのではないのかな?
返信削除K.A.
K.A.さん
返信削除少数民族問題は、民主化問題と違って、スーチーさんにとってやや難しい問題。軍政時代から、ビルマ族優位の思想が流れており、少数民族はこれに反対してます。改善には時間がかかるでしょう。(N)
著者の根本敬です。拙著をお読みくださり、深くお礼申しあげます。好意的なコメントにも感謝しています。本当にありがとうございます。
返信削除ただ、一点だけお願いがあります。私自身は「スーチー女史」という表現をこの本ではいっさい使っていません。おそれいりますが「アウンサンスーチー」ないしは「アウンサンスーチー氏」にご訂正願えませんでしょうか? このままですと、私が拙著の章題に「女史」という、女性に対する偏見を含む表現を使っているかのように誤解されてしまいます。
「女史」はその言葉が生まれた時代には、社会的活躍をする女性がめずらしかったので尊敬の意味を有した言葉だったと思います。しかし、男女のジェンダーの対等性が定着した現代の日本社会では、女性に対するpolitically incorrectな「敬称」になります。男性でも女性でも「氏」で十分ではないでしょうか。メディアもほとんど使わなくなりました。「女史」を使っているのはジェンダー意識に欠けるとしか思われない日本政府(特に外務省)などです。どうか御一考ください。
最後に重ねて拙著の好意的紹介にお礼申し上げます。
根本先生 いろいろお世話様になっています。
返信削除今回は、私の勉強不足で、ご迷惑をおかけしたことをお詫びします。
とりあえず、この(1511)の文言を訂正しておきました。
今後、十分注意したいと思っています。
先生のこれからのご活躍をお祈りします。(西田)
さっそくご訂正くださり、ありがとうございました。感謝しています。こちらこそ、西田様の地道で奥深いビルマの人々との関わりが、いっそう多くの実りをもたらすことを祈っております。(根本)
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