2013年2月18日月曜日
(1742)読了139冊目:「ビルマ方面軍」
楳本捨三著、1969年7月・経済往来社発行、265頁、580円。内容は「壮烈ラモウ守備隊」、「騰越また玉砕」、「ミィトキーナ(いまのミッチーナ)の放棄」、「平戞のみ救出」、の4部に分かれており、中心は「ラモウ」での玉砕状況であろう。場所は中国とビルマの国境付近で、敵(重慶軍)からのすさまじい砲撃に対して、弾丸も食料も欠乏した日本軍は、ほとんどが片手、片足、片目の不具者となり、最後は白刃と銃剣による白兵戦を展開したが、兵力の差はどうしようもなかった。このように120日間戦って全員玉砕した。本書中には、邦人20人の従軍慰安婦も銃を取って戦ったと記載されていた。他の三つの作品も壮烈すぎる。戦争の悲惨さ、愚かさを知らぬ若者たちは、もちろん政治家も、ぜひこの血塗られた戦記を読んで欲しい(本書はSTさんからの贈り物)。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
著者は小説家・ノンフィクション作家なので、読み応えがあるでしょう。
返信削除戦争はいけません。辺境の戦争状態が、はやく平和になりますように…。
K.A.
K.A.さん
返信削除著者は作家であり、実際に従軍したかどうかは定かではありません。しかし見事に緊迫した戦場の様子を表しています。もし現地の戦いに参加することなく、書いたとすれば、すごい能力の作家です。