2012年7月7日土曜日
(1516)読了110冊目:「移民・難民の病を防ぐ」
著者は港町診療所の山村淳平先生、2012年6月発行、注文先はCTIC(カトリック東京国際センター)、前半が日本語版で71頁、後半が英語版で73頁、英語版は裏表紙から読むように工夫されている。定価がまた面白い。日本語版の最初の頁に頒価500円と印刷してあるが、英語版には記載がない。移民・難民には無料でもよいという趣旨と聞く。内容は、第1章:あなたも医療相談の支援を、第2章:移民・難民の病、第3章:次世代に健康をつなぐとある。著者は長年にわたり難民への面会(診療)活動を続けており、私も牛久の入管ではしばしばお目にかかる機会があり、その都度感動を受けていた。面会を受けた難民らもその後一様に感謝の言葉を述べていた。本書はそれらの活動をもとにしたものであり、前作「壁の涙」、「難民への旅」と共にお勧めしたい。
2012年7月6日金曜日
(1515)ラカイン州 民族対立 報復の嵐
7月6日の朝日に、標記の見出しのほか、「襲撃や放火、死者78人}の見出しが並んでいた。ミャンマー西部ラカイン州(前のアラカン州)でイスラム系と仏教系の民族対立が激化してから1か月になる。非常事態宣言が出されたものの、治安回復のめどは立っていない。5月28日に州中部の村で、ロヒンギャ族3人がアラカン族の仏教徒女性に暴行し殺害した事件をきっかけに、襲撃や放火などが州内各地に広がった。6月3日にはアラカン族がロヒンギャ族が乗ったバスを襲撃し10人を殺害、テインセイン大統領は10日に非常事態宣言を発表、報道を規制した。6月24日時点での死者は78人、3千棟の住宅が焼き討ちなどで破壊、5万2千人が家を失った。ロヒンギャ族はラカイン州に80万人、バングラデシュに20万人いるとされる(以上)。第3者の介入が必要だ。
2012年7月5日木曜日
(1514)改正入管法施行(毎日新聞)
7月5日の毎日新聞の「記者の目」欄に、同社西部報道部の河津啓介記者が書いた、改正入管法に関する問題点を読んだ。見出しには、「『管理』より『共生』で受け入れを」、「罰則厳しく出国処分も」、「『非正規』排除制度の死角に」というフレーズが並んでいた。4日後の7月9日にこの法律が施行される。問題として取り上げているのは、①住所の無届期間が90日を超えると出国処分を受ける点、しかし自治体に登録した住所と現住所が異なっている例が多く、5月以降あて先不明で戻ってきたのは20政令都市で約7%という、猶予期間として3年は必要であろう。②国は非正規在留者にも最低限の権利は保証するという。ならばなぜ住民登録から排除するのか。③日本は単純労働者は受け入れないとしているが、「実習生」はよろしいというごまかしを続けてる。
2012年7月4日水曜日
(1513)人権侵害に苦しむ雲南省のカチン難民
ヒューマン・ライツ・ウオッチの6月27日の情報によれば、ビルマから逃れたカチン難民数千人が中国雲南省で孤立している。中国政府は、直ちに一時的保護を提供するとともに、これら難民への制限なきアクセスを認めるべきである。中国は、難民を強制送還したり、食料や住居を提供せずに、放置してはならない。雲南省のカチン難民は、十分な避難所や食料、飲料水、衛生設備がなく、大半の子供は学校に通えない。2011年6月、カチン州にある中国が建設する水力発電ダム付近で、ビルマ国軍とカチン独立軍(KIA)との戦闘が始まり、約7万5千人が土地を追い出された。国連は3月から6月にかけて、3回輸送隊を派遣したが、中国政府は一切支援していない。カチン難民が平和に帰宅できる日まで、中国政府は、難民の安全と福祉を保障する義務がある。
2012年7月3日火曜日
(1512)ミャンマー投資拡大へ官民委設置提案へ
7月2日の日経電子版は、標記の件を日緬外相会議で提案すると報じた。政府はミャンマーへの民間投資を増やすため、両政府関係者や産業界の代表者が集う委員会を立ち上げる。玄葉光一郎外相が2日午後にミャンマーのワナマウンルウイン外相と会談し、委員会設置を提案する。産業界の要望をくみ上げ、ミャンマーへの投資環境を整える狙いがある。新たに設置するのは、「日本・ミャンマー共同イニシアティブ」。日本側は外務・経済産業両省など関係省庁のほか、日本貿易振興機構(ジェトロ)、国際協力機構(JICA)など政府系機関、民間からは現地の商工会議所の代表が参加する。ミャンマーは民主化の進展に伴い、発電所や道路などインフラ需要が高まる見通しで、米国や韓国などが投資の強化を急いでいる。日本も投資協定の今秋締結を目指す。
2012年7月2日月曜日
(1511)読了109冊目:「アウンサンスーチー」
副題は「変化するビルマの現状と課題」、根本敬・田辺寿夫共著、2012年6月・角川書店発行、239頁、781円+税。内容は第1部と第2部に分かれており、第1部は「アウンサンスーチーとビルマの政治」(根本敬著)で、「ビルマの変化とアウンサンスーチー」、「アウンサンスーチーの歩みと思想」、「アウンサンスーチーとビルマの未来」がやさしく解説されている。第2部は「ビルマ人と日本人」(田辺寿夫著)で、「日本に生きるビルマ人」、「日本から見たビルマ、ビルマから見た日本」、「東日本大震災と在日ビルマ人」、「日本とビルマの未来」がウ・シュエバ流に描かれており分かりやすい。最近ミャンマー政府が民主化に大きく舵を切ったが、大勢が半信半疑で変化の行方を見つめている。この時期に本書が出版されたことは、タイミングがよく、一読をお勧めする。
2012年7月1日日曜日
(1510)在日ミャンマー難民の揺れ動く思い
6月28日のFNNニュースは、「日本に暮らすミャンマー難民の揺れ動く思い」を流した。ミャンマーで動き出した民主化を複雑な思いで見つめる難民の声だ。その一人、ナン・センさんは、父がKIAのスパイと思われ軍事政権に殺され、いまもカチンでは紛争が続いている。彼女は今の状況ではまだ帰れないという。一方、タンスエさんは、中学2年生の長女と、小学2年生の次男がいる。タンスエさんはいつかミャンマーに帰りたいというが、長女は「言葉が通じないので、日本に残りたい」と話す。タンスエさんは「家族がまたバラバラになっちゃうかな・・・」と。そして「軍事政権が昔のように戻ってこないように日本も力を入れて、世界と一緒に、ビルマの民主化を応援してほしい」と続けた(以上概要)。ミャンマー大使館はまず在日ミャンマー人の悩みに応えるのが筋と思う。
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